2004年12月10日(金)「しんぶん赤旗」

“国民の苦難あるところ党あり”と奮闘

被災者支援などで成果

志位委員長が国会報告

千葉・JR船橋駅前


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国会報告に立つ志位和夫委員長(左)=8日、船橋駅前

 日本共産党の志位和夫委員長は八日夕、千葉県船橋市のJR船橋駅前で、三日に閉会した臨時国会について街頭から報告をしました。新潟県中越大震災での被災者救援、イラク問題、政府・与党の大増税計画の問題で、「国民の苦難と要求あるところに共産党あり」の立場で奮闘した党議員団の論戦と活動を、パネルも使いながら紹介。帰宅途中の市民ら約五百人が足を止めて聞き入りました。

 志位氏は冒頭、北朝鮮が拉致被害者の横田めぐみさんの「遺骨」として提出した骨が別人のものと確認された問題で、北朝鮮に対して厳しく抗議するとともに、交渉を通じた真相の徹底究明を求めました。

 新潟県中越大震災や台風・豪雨災害の被災者救援で、党の取り組みが現地・被災者の信頼を深めていることを紹介。そうした活動と結んだ国会での追及で(1)コミュニティーに配慮した仮設住宅の建設(2)被災した医療機関の再建やスタッフの配置への支援(3)住宅被害認定の弾力的運用(4)水害での床上浸水に被災者支援法の適用(5)住宅本体再建への公的支援の検討―の五つの成果をあげたことをのべると、聴衆から「よくやった」との声が飛びました。

 イラク問題で、アメリカのイラク戦争に「大義」がないこと、米軍のファルージャ大虐殺は国際人道法に違反した戦争犯罪で、作戦を支持した小泉首相の責任が重大であること、自衛隊が駐屯しているサマワが「非戦闘地域」との説明が成り立たなくなったことを国会論戦で明らかにしたことを報告し、「自衛隊は撤退せよの声を大きくあげましょう」とのべました。

 暮らしの問題では、マスメディアも注目した志位氏の衆院予算委員会での論戦を紹介しながら、政府・与党が狙う所得税の定率減税廃止が、二〇〇七年の消費税大増税につながる「二段階の大増税プラン」だと指摘。「橋本内閣の九兆円の負担増が景気をぺちゃんこにした同じ誤りを許してはいけません。みんなの力でストップさせましょう」と訴えました。

 最後に、「九条の会」や、沖縄や神奈川での米軍基地の強化に反対する運動など、平和と憲法を守る運動が大きく前進しているとのべ、「この運動をさらに大きくひろげていきましょう」と呼びかけ、聴衆は大きな拍手でこたえました。

大増税計画驚いた、共産党の頑張りどき 聴衆から声

聴衆の感想から

アピールもっと日本は変わる

 千葉市の医学生(20)は「イラクのファルージャで、米軍が一番先に病院を攻撃し、治療さえ受けられなくしているという志位さんの話を聞き、医療をめざす者として絶対に許せないと思いました。自衛隊はすぐに撤退すべきです」と話しました。

 家にビラが入っていたので聞きにきたという野中学さん(26)は「自衛隊のイラク派遣の延長は許せない。志位さんの話を聞いて、共産党がもっともっとアピールすれば日本は変わると思いました」とのべました。

 志位さんに大きな拍手を送りながら、「無党派だけど共産党が伸びないと日本はつぶれると思ったよ」と語ったのは高村則之さん(50)。「大増税計画には驚いた。民主も増税だし、共産党の頑張りどきだよ。頑張ってくれ」と話していました。

大森、浅野氏も訴え

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声援にこたえる志位和夫委員長(中央)、大森前衆院議員(右)浅野党県女性児童部長(左)

 八日夕、千葉県船橋市のJR船橋駅前で開かれた日本共産党国会報告会では、志位和夫委員長とともに、大森たけし前衆院議員と浅野ふみ子党県女性児童部長も訴えました。大森氏は、国会論戦で「プロ野球選手会は労働組合」であると政府に認めさせるなど選手の権利を守るために奮闘してきたことを紹介。浅野氏は、新潟県中越大震災のボランティア活動に参加した経験を語り、引き続き、生活再建のため奮闘する決意を語りました。