2001年1月 21日(日)「しんぶん赤旗」

米新大統領の就任にあたって

志位委員長が談話


 ブッシュ氏の第四十三代米大統領の就任にあたって、日本共産党の志位和夫幹部会委員長はマスコミ各社の求めに応じて次の談話を発表しました。

 第四十三代アメリカ大統領にジョージ・W・ブッシュ氏が就任した。

 前世紀以来、世界では、国連憲章にもとづく平和秩序を脅かすアメリカの一方的な軍事力行使やアメリカ主導の経済「グローバル化」への批判、核兵器の速やかな廃絶を求める声が広がっている。そのなかで新政権の関係者はこれまで、アメリカ中心の軍事同盟の重視と、みずからの国益達成には一方的な武力行使も辞さない立場、核兵器への固執を明らかにしてきた。もしその戦略を推し進めるならば、国際的に新たな矛盾を引き起こさざるをえないだろう。

 対日関係で無視できないのは、自衛隊が海外で米軍とともに戦えるよう「集団的自衛権」の受け入れを日本に求める政策を発表した人々が、新政権の外交、軍事担当の中心についたことである。

 いま東アジアには、紛争の話し合い解決など平和の流れが強まっている。日本共産党はその流れを促進し、国連憲章にもとづく国際平和秩序の強化と安定に力を尽くすとともに、日本自体の進路については、憲法九条を守り、日米軍事同盟を廃棄した非同盟・中立の日本、日米関係については、真に対等・平等の友好的な関係を実現するため、全力をあげている。その立場から、二十一世紀最初の米新政権の対外政策、とりわけ日本とアジアへの政策が、実際にどう展開されるのか、重大な関心をもってみていきたい。




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