2001年3月31日(土)「しんぶん赤旗」

“ウソは転がすほど大きくなる”(ルター)

公約破り、福祉切り捨ての公明党をきびしく批判 

東京・港区で 志位委員長


 東京・港区で三十日に開かれた演説会で志位委員長は、都政問題にふれ、公明党が石原知事をひきこんで、都議会を共産党攻撃の党略の舞台に利用する悪だくみをおこなったこと、この反共の合唱に自民党も加わっていることについて述べました。

 まず志位氏がとりあげたのは、公明党が「『シルバーパスの全面有料化』はウソだ」と共産党を攻撃していることです。

 公明党は、都当局に千円の負担は「事務費相当額」という答弁をさせ、「運賃有料化ではない」と言い張っています。

 志位氏は、「『事務費』であろうがなんであろうが、無料のものが千円になったことは事実。これを『有料化』といわずして何というのでしょうか」と批判。

 「なぜこんなウソをつくのか」。志位氏は、四年前の都議選で公明党がシルバーパスについて、「制度の後退断じて許さず」という公約をかかげたが、それを裏切って「全面有料化」に賛成し、「そのことを都民に説明がつかないからです」と説明しました。

 「自分が公約を破ったことを反省するのが筋」なのに、千円になっても「有料化でない」と言い張り、公約破りを批判している日本共産党を逆に「ウソつき」と攻撃している公明党。

 志位氏が、「ウソは雪だるまのようなもので、長く転がせば大きくなる」という十六世紀のプロテスタントの宗教家、マルティン・ルターの格言も引きながら、「その見本がここにあるではないか。本当の宗教家は立派な言葉を残すものです」と述べると、爆笑と拍手がわきおこりました。

 「福祉の公約破りは、シルバーパスだけではない」と述べた志位氏は、公明党が「高齢者に対する医療費補助制度の現行水準を守っていきます」(『21世紀東京改革プラン』)と公約しながら、「この公約を投げ捨てて、老人医療費助成(マル福)の段階的廃止に賛成したことの説明はどうつけるのか」と指摘。

 「私は四年前に『福祉の達人』でなく、『福祉切り捨ての達人』ではないかと批判したが、この批判があたっていたことが証明された」と述べました。

 志位氏は、公明党が都議会で知事に「ハイエナのような政党」と日本共産党を攻撃させた異常な反共問答に、党派を超えて批判が広がっていると指摘。自民党、公明党以外のすべての会派が批判の声をあげたことを紹介しました。

 無所属クラブの都議は、知事が質問者に答弁を求めたり、委員長に命令するような発言をしたり、知事をはじめ副知事までが大声でヤジを飛ばしていたことを挙げて、「知事の一連の発言は、議会の尊厳を蹂躙(じゅうりん)するもの」「執行機関として越えてはならない一線を越えていた」と厳しく批判しています。

 志位氏は、「都議会というのは、都民の要望を都政に反映させる場ではありませんか。議会のイロハをわきまえない民主主義の蹂躙そのものです。『議会の尊厳を蹂躙』して恥じない勢力を、立場の違いをこえて、包囲し、孤立させ、都議選で審判をくだしていただきたい」と呼びかけ、大きな拍手に包まれました。




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