2001年6月24日(日)「しんぶん赤旗」

都議選

日本共産党を大きくしてこそ都民の暮らし、福祉のたしかな力になる

調布 志位委員長が最後の訴え


 音が出せる午後八時ぎりぎりまで街頭から訴えた日本共産党の志位和夫委員長は、最後の演説場所となった京王線調布駅前で田中とも子候補とともに、「大激戦です。最後の最後まで日本共産党への支持を広げに広げてください」と気迫を込めて訴えました。

 「小泉首相の『改革』には、国民への『痛み』はあっても国民の暮らしを大事にしたり、景気をよくする中身は何もないことがはっきりしてきたのではないでしょうか」。こう問いかけた志位氏は、党首討論で小泉首相が介護保険問題で国民の痛みを理解しない姿勢を示したことを告発。全国で二十万人、東京都でも二万人にのぼる特養ホームの入所待機者が生まれている背景に、施設不足とともに、在宅介護の重い利用料負担があると指摘。「これを解決するのは政治の重大な責任です」と述べ、待機者の実態調査と解消の計画、利用料・保険料の減免制度、十月からの高齢者の保険料の全額徴収の凍結を柱にした日本共産党の緊急提案を紹介すると、大きな拍手が起きました。

 志位氏は、都内をかけめぐって「日本共産党をのばして東京の福祉を取り戻そう」という訴えがどこでも共感を広げている、と実感を語り、「三つの公約実現のために力をつくしたい」と訴えに力を込めました。

 第一は、シルバーパスを無料に戻すこと。いったん有料にすれば際限のない値上げにつながり、制度そのものが危険になると指摘し、「シルバーパスを無料に戻すことが一番の解決策です。その願いを日本共産党へ託してください」と訴えました。

 第二は、段階的に廃止されようとしている都のマル福(老人医療費助成)の復活です。志位氏は革新都政でつくられたこの制度が全国に広がったが、独自の医療費助成を廃止した政令市は他にないと指摘。「東京で先がけてつくった制度なのに、東京で真っ先につぶすなどということは許してはなりません」と訴えました。

 第三に志位氏は、介護保険制度の充実を強調。日本共産党都議団が、三月議会で利用料・保険料の減免制度を要求し、四十七都道府県で初めて利用料減免を知事に約束させた論戦にふれ、「この問題でも“都議会第二党の力ここにあり”が示されているのではありませんか」と述べると、大きな拍手に包まれました。

 さらに六月議会で特養ホームの待機者の調査を都に約束させ、問題解決の突破口を開いた実績をあげ、「この力を大きくのばしていただくなら新しい都議会で、在宅でも施設でもみんなが安心して使える介護保険制度をつくる道が開かれるのではないでしょうか。どうかその願いを日本共産党へお寄せください」とよびかけました。

 志位氏は、都議会第二党の二十六議席は、衆議院でいえば百議席になり、その力は都政を大きく動かしてきたと強調。水道料金の値上げや私立学校への助成切り捨て、中小企業の制度融資の切り下げの計画をくいとめてきたこと、七年連続で削減され続けてきた多摩地域への補助金を今年度十億円増額させ、乳幼児医療費の無料化を小学校就学前まで引き上げたことをあげました。

 最後に志位氏は、四年前の公約を裏切った自民、公明、民主、社民の責任を告発し、「福祉切り捨てをやった党には厳しい審判が必要ではないでしょうか。都政の未来をまかせられない。その審判を下していこうではありませんか」と訴え、「田中さんの議席は、宝の議席です。守り抜かせてください」と心を込めてよびかけました。




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