2001年8月8日(水)「しんぶん赤旗」

CSテレビ朝日ニュースター 「各党はいま」

参院選の総括、小泉政権の先行きなどで志位委員長語る


 日本共産党の志位和夫委員長は七日、CSテレビ「朝日ニュースター」の番組「各党はいま」に出演し、小林暉昌・朝日新聞編集委員の質問に答えて、参院選挙の総括や今後の政局などについて語りました。

 参院選の結果について志位氏は、「議席を八から五に減らしたのは残念な結果」と述べたうえで、選挙中に「小泉改革」に対して正面から対決し、経済、外交で日本共産党の「日本改革」提案を堂々と訴えたことは「次につながり、生きてくるという確信をもっています」と強調しました。

 さらに志位氏は、今回の「小泉旋風」は、「前進をはばむ大きな圧力になったことは間違いない」と述べつつ、「そういう旋風、突風が吹いたときには、後からみて“時の検証”にたえる主張をちゃんと残したかどうかが非常に大事な点だと思っています」と語りました。

 そのうえで、細川連立政権が誕生した九三年の総選挙のときの「非自民旋風」と比べ、「『非自民旋風』というのは、『自民党政治の継承』をいいつつ、担い手だけを変える作戦でした。今度は自民党政治の中身はもっとひどくすることが実態だが、言葉の上では『自民党政治を変える』と“自己否定”をするということでおこした旋風で、前の旋風よりも激しい旋風でした」と分析。「それだけに矛盾も激しい。必ず(小泉政権には)大きな破たんに直面するときはきますし、そのときに日本共産党のいってきたことがやっぱりよかった、スジの通ったことだったと評価するときは必ずくると思います」と今後の展望を語りました。

 小林氏から、公明党の反共攻撃、公明党と民主党との選挙協力、党綱領の改定などの質問が出され、志位氏は一つひとつ詳しく答えました。

 最後に、「小泉政権の先行きをどう分析するか」と問われた志位氏は、参院選直後に行われた「朝日」の世論調査(四日付)で内閣支持率が69%に下降し、「改革」への不安も52%と「小泉改革」の“痛み”に対する不安が広がってきたことを紹介。「経済情勢が非常に深刻になって景気の悪化が明りょうになっているのに打つ手がない。外交でもアジア外交が深刻になっているのに対処能力がない。かなり内閣全体の破たんが加速度的にすすんできつつあるところにきている」と指摘しました。

 さらに、「日本共産党がここで頑張って、国民の望んでいる改革はこうだということをしっかり示して、大いに展望を国民のみなさんの前に示していかないと、小泉内閣の破たんがすすんでも政治不信に変わってしまうだけですから、そこは党の頑張りどころだと思っています」と決意を語りました。