2001年9月6日(木)「しんぶん赤旗」
日本共産党の志位和夫委員長は五日、厚生労働省が健康保険の本人負担を三割に引き上げる方針を固めたとの報道について、記者団の質問に答え、「参院選挙中に警告していたように、小泉首相が厚相時代(九七年)につくった社会保障改悪の青写真を、いよいよ実現しようという動きになっている。これを許さない大運動におおいにとりくんでいきたい」とのべました。
志位氏は、小泉首相が厚相時代の九七年におこなった健康保険本人負担の二割への引き上げでも大きな受診抑制が起きたことをふりかえり、「三割負担にすればまさに命綱を切る深刻な事態が生まれる」とのべました。
そのうえで、厚生労働省の「三割負担」方針が、来年度予算で社会保障費の自然増を約三千億円削るために出されてきたことを指摘。概算要求時点で示された七十歳から七十四歳までの医療費負担増計画と合わせて、小泉首相が厚相時代につくった社会保障改悪の青写真―(1)高齢者の医療費二割負担、(2)健保本人三割負担、(3)高齢者からの保険料徴収―にそって具体化がはかられようとしていることをきびしく批判しました。