2002年1月13日(日)「しんぶん赤旗」

情勢を攻勢的つかみ
1月こそ目標達成の大波を

「大運動」支部経験交流会議

志位委員長が発言


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支部の経験交流会議で発言する志位委員長=12日、東京・府中市

党東京都委が主催

 日本共産党東京都委員会は十二日、「党員・読者拡大の大運動」促進のために志位和夫委員長を迎えて「新春 『大運動』支部経験交流会議」を開きました。各地から約千八百人が参加した会議では、若林義春都委員長の問題提起のあと、職場、地域、学園の党支部の代表、議員が発言し、最後に志位委員長が発言しました。

 経験交流では、バス路線の開設や危険な位置にあったバス停の改善、リストラとたたかう職場支部の奮闘など「たたかいの組織者」として地域、職場で信頼を高めている活動が紹介されました。また、自分たちの「大運動」として党を大きくする意欲を高め広範な人たちに入党や購読をよびかけ、力強く前進している経験が報告されました。

 週一回の支部会議の重要性が強調され、「交代勤務で、(週一回は)神業に近いがあきらめずに追求する」、「週一回の支部会議をやるのが大変なのではなく、やらないから大変だということがこの間の経験で証明された」「週一回の支部会議を続けることで、みんなで学習し、行動することが根付いている」などの発言が参加者に感動を与えました。みんなで食事をつくる「ごはんの日」で温かい人間関係をきずき、「大運動」に入って毎月入党者を迎えている青年支部の経験、一月から出足早くと奮闘している大田地区などの経験が報告されました。

 参加者の発言を熱心にメモをとっていた志位氏は、「一人ひとりの同志の発言を感動をもって聞きました」と切りだし、自身もこの間全国を回って党組織と一緒に党員・読者拡大にとりくんでいる経験にふれ、「私自身が励まされることばかりです」とのべました。そして、「党を大きくすることは苦労はあるが、こんなに大きな喜びがある活動もないのではないでしょうか」と語りかけると、会場は大きな共感の拍手につつまれました。

 続いて志位氏は、「大運動」を全党運動にしていくために、いまの政治情勢を大きな流れのなかで攻勢的につかむことの大切さを強調。アメリカの報復戦争、小泉「改革」にどうたちむかうかについて、アメリカの圧倒的な軍事力、小泉内閣の高支持率の維持から一部に“二つのモヤモヤ”があること、それをふっきって展望をもって元気に足を踏み出すことの重要性を訴え、「党旗びらきの『あいさつ』と不破議長のインタビューをぜひ活用してください」とよびかけました。

 志位氏は、アメリカの覇権主義について、アフガニスタンへの報復戦争の「勝利」で「アメリカの覇権主義は暴走状態」になっていることを告発しながら、「この新しい覇権主義を許さない国際的なたたかいがたいへん大事です」と強調。

 同時に、(1)東アジアの国々から武力報復を批判する理性の声があがり、(2)また各国政府がやむなく支持しても、民衆のレベルでは世界でも日本でも武力報復への批判が広がりつつあることなどを紹介しながら、「二十一世紀の世界はアメリカの覇権主義の通用する世界ではないことに確信をもってすすもう」と力説しました。

 さらに小泉内閣について、党旗びらきで「内閣支持率は高いが、空洞化しつつある」とのべたことが、その後の報道などでも裏付けられているとのべ、一般紙の投書欄に載った国民の声やアメリカ側の分析などにふれながら、「国民はパフォーマンスだけで中身がない事態を見抜き始めています」と強調しました。

 不良債権処理をすすめるための、大銀行への公的資金を再投入する動きを批判しながら、「大銀行と多国籍化した大企業の目先の利益さえあがれば、国民経済や国民生活はどうなってもいいというのが小泉『改革』の本質だ」と力説しました。

 志位氏は、「日本共産党の日本改革の大きな展望を示しながら、雇用、社会保障、中小企業など、あらゆる分野での国民のたたかいをもってこたえる」ことを強調。また、“たたかいの組織者”としての日本共産党を強大にして、国民からみて「頼もしい党」になることは、国民にたいする責任と指摘し、「それがいまとりくんでいる『大運動』です。ロマンをもって、がんばりぬこうではありませんか」とよびかけました。

 志位氏は、会議での各支部代表の発言を聞き、運動の飛躍のために大事だと思う点として、(1)全国ですすんでいるところでは支部が自分たちにとっての「大運動」の意義をつかんでいる、職場支部ががんばり始めている(2)“たたかいの組織者”になるということは、人と人との温かい結びつきを基礎にした対話と討論が土台になる(3)日常的に党勢拡大がすすむよう「量とともに質を」追求し、温かい人間的連帯に結ばれた支部の建設、読者との温かいネットワークを建設する(4)後継者対策は「なりゆきまかせ」にせず、正面からとりくむ(5)人間が粗末にされる社会だからこそ温かい人間集団をつくっていく――などを解明しました。

 最後に志位氏は、一月こそ党勢拡大の目標を本気でやりとげる構えを確立することを強調し、「いま飛躍が必要です。“双方向・循環型”の活動をさらに発展的に探求・実践したい。みんなの力で『二十一世紀型の新しい大運動』をつくりあげ、次の政治戦では必ず勝利者になりましょう」とよびかけました。

 参加者から「街頭でしゃべっていても、どこかにある情勢の見方の“モヤモヤ”したものがふっきれたように思います。委員長と一緒に党を大きくするぞという一体感を感じました」「どの発言も大変ためになりました。支部会議で、小泉支持率がいまだに高いのはなぜか、論議になりましたが、志位さんのお話をきき、次回の支部会議でもっと具体的に話し合える確信になりました。『大運動』の重要な提起に納得です。志位さんのお話にあったかさをすごく感じました」など、多数の感想がよせられました。