2002年2月20日(水)「しんぶん赤旗」

「悪の枢軸」の立場、事実上繰り返したのは重大

ブッシュ演説に志位委員長が感想


写真
ブッシュ米大統領演説を受け、記者団の質問にこたえる志位委員長
=19日、国会内

 日本共産党の志位和夫委員長は十九日、ブッシュ米大統領の国会演説について、記者団の質問にこたえ、「演説のなかで“邪悪な(イービル)勢力とたたかう”という表現で、事実上『悪の枢軸』という立場を繰り返したことは、非常に重大な発言だと思って聞いた」とのべました。

 志位氏は、演説でブッシュ大統領が、昨年十月の日米首脳会談で、小泉首相から矢を贈られ、“邪悪な勢力とたたかうためのものだ”と「激励」されたエピソードにふれ、事実上「悪の枢軸」とたたかう立場を改めて表明したことを指摘。「この問題について、いま世界であれだけ強い批判が起こっているなかで、重大な言明がおこなわれたと受けとめた」とのべました。

 ブッシュ大統領が、日本にたいして自衛隊による報復戦争への後方支援を高く評価したことについて志位氏は、「日本はもっとこの道をすすめというメッセージをしめしたものだ」と指摘。「アメリカのやる戦争の拡大にどこまでもついていくというのは、世界平和を破壊し、世界から孤立する道であり、そういう選択はすべきではない」と強調し、「アメリカ政府が間違った政策をとったら、これをただす方向で意見をきちんということこそ、いま日本に求められている」とのべました。

 志位氏は、ブッシュ大統領は「日米の偉大な同盟は永続的だ」とのべたが、「日米軍事同盟は二十一世紀に決して永続するとは思わない」と強調しました。

 そして、「軍事同盟をなくして本当に対等・平等な友好の関係をきずくという方向への転換が強く求められていると痛感した」とのべました。