2002年2月21日(木)「しんぶん赤旗」

真相究明にむけ大きな前進

志位委員長が参考人質疑うけて記者会見


 日本共産党の志位和夫委員長は二十日、衆院予算委員会の参考人質疑を受けて記者会見し、「鈴木議員による外務省、海外援助、ODA(政府開発援助)の私物化が外務省自身の文書で決定的に裏づけられた」と強調しました。

 第一に、鈴木氏自身が「外務省とやりとりがあった」ことを認めており、首相も外相も文書の存在を否定しなかったこと、さらに文書通りに事態が動き、事実上の無競争入札で鈴木氏の後援企業が受注し、その年の献金額も突出していることを指摘。「海外援助を食い物にしている腐った実態が白日のもとに明らかになった。真相究明にむけて大きな前進だ」とのべました。

 第二に、NGOの排除問題でも、政府は鈴木氏の関与はなかったという答弁をしているが、この日の審議を通じて、鈴木氏の外務省への関与はあらゆる分野におよんでおり、NGOへの関与だけはなかったというのは通用しない事態になっていると指摘。鈴木氏と田中前外相の証人喚問など、国民の目の前で納得のいく究明と、責任を明らかにさせることに力をつくしたいとのべました。

 鈴木議員の責任については、深刻な政治的道義的責任が問われるとしたうえで、「事柄の性質は、事実上の贈収賄に近いところまではっきりしてきており、ことの真相が明りょうになれば、議員の資質にもかかわってくる問題だ」と指摘。

 小泉首相の答弁については、「この問題の究明を外務省にまかせても、できるはずがない話で、首相自身が真剣に究明する立場に立たなければ首相も同罪になる」とのべました。