2002年3月30日(土)「しんぶん赤旗」

横浜市長選あす投票

腐敗政治の大そうじ、暮らしの願いを松川さんに

横浜駅西口3千人の聴衆 志位委員長が熱く訴え


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横浜駅西口で訴える志位和夫委員長(右)と松川康夫市長候補(左)=29日、横浜市

 三十一日投票の横浜市長選は最終盤、各党幹部がテコ入れに入り、大激戦となっています。

 松川康夫候補(60)=無所属、新、日本共産党推薦=と、現職候補、前衆院議員の事実上、三人の争い。二十九日は、夕方の横浜駅西口に、三陣営が集中し、しのぎを削り、現職陣営は、石原行革相らが演説。

 松川陣営は、日本共産党の志位和夫委員長が告示後二度目の応援に入り、駅前を埋め尽くした三千人の聴衆を前に演説。「松川康夫さんへの支持を広げに広げぬいて勝利をつかみとらせていただきたい」と力を込めて切り出しました。

 腐敗政治への姿勢が問われる市長選。「鈴木宗男衆院議員へ一言」というアンケート(「東京」二十日付)に、現職は「特にありません」、前衆院議員は「自分を律することができるかどうか」と答え、松川候補だけが「真相を国民にすべて明らかにすること」「責任を取って議員を辞職すること」を求めています。

 志位氏は、この結果を紹介し、「腐敗政治にきっぱり『ノー』と言えるのは松川さんしかいない。どうかこぞって松川康夫さんに」とよびかけました。

 志位氏は、「市民の暮らしをまもる」という地方自治の大原則への姿勢でも、「高秀自民党市政は、自治体の“本業”を投げすて、政令市のなかでも行政サービスの水準を全国でも最低レベルにしてしまっています」と批判。(1)国民健康保険証の取り上げが六万二千世帯、このうちいったん窓口全額負担の資格証明書発行が二万四千世帯、(2)特別養護老人ホームの入所待ちは四千八百人、(3)保育所の入所待ちは千七百人、(4)五つの市立定時制高校をつぶして一つに統合する暴挙を告発しました。

 定時制の統廃合問題では、市立総合高校の入試で六百人の不合格者を出した失政を批判。松川候補が先頭に立って緊急対策を要求し、運動と世論に押されて、神奈川県全体で三百五十四人、横浜地区では百九十四人の募集枠を拡大し、今年度は応急対策をとらせることができたと報告。「市長になる前から市政を動かしているのが松川さん」と訴え。

 同時に、市が定時制高校つぶしの方針を変えていないなかで、「松川さんを市長にして、定時制高校はつぶすのではなく、存続・充実を」と訴えました。

 前衆院議員の候補については、「行政の民営化」が目玉で、「市が特養ホームを建設すること自体が間違っている」と主張していることを批判。「『オール与党』として高秀自民党市政を支えてきた一部が、仲間割れしてかついだ候補に市政を変える力はありません」と強調しました。

 浪費と環境破壊の巨大開発の問題では、「みなとみらい21」(MM21)、南本牧の巨大コンテナふ頭建設、高速・横浜環状道路計画という“三つの一兆円事業”をきびしく批判。「このまま行け行けどんどんでは、借金が増え、くらしがますます圧迫される。これにしっかり『ノー』と言い、中止・凍結して抜本的に見直すと言っているのは、松川さんただ一人。松川さんこそ、くらしを守る力を持っている」と力説しました。

 志位氏は、「大きな権限を持つ市長がかわれば、必ず市政はかわる」と力を込めて訴え、大きな拍手と声援につつまれました。

 松川候補は、「市民の一番の関心事である福祉の分野に税金を投入します」と気迫を込めて訴え、共感を広げました。

 港北区に住む化学を学ぶ学生(27)は、「政官業の癒着の体制が抜本的に変わらないとダメだと分かった。共産党はお金に清いところがいい。松川さんに投票します」と語り、神奈川区に住む新日本婦人の会の女性(52)は、「就学前まで医療費を無料にという若いお母さんの願いは切実です。最後の最後まで松川さんの当選と市議補選の勝利をめざしがんばります」と話していました。