2003年1月15日(水)「しんぶん赤旗」

小泉首相が靖国参拝

批判に耳かさず3年連続の参拝――許しがたい

志位委員長がコメント


 日本共産党の志位和夫委員長は十四日、小泉首相の靖国神社参拝についての感想を国会内で記者団に求められ、次のように答えました。

 一、靖国神社は、戦前、侵略戦争と軍国主義推進のシンボルとなった神社であり、戦後も「あの戦争は正しい戦争だった」という立場にたち、その立場でさまざまな展示や催し物を行っている神社だ。そういう神社に参拝することは、どういう理由、時期であろうと、侵略戦争を肯定する立場に自らを置く行為となる。私たちは厳しく抗議したい。断じて認められない。

 一、一昨年の八月、去年の四月に続いて、三年連続で参拝を行った。首相としての公式参拝を三年連続で行ったのは、A級戦犯の合祀(ごうし)が明らかになって以降、小泉首相が初めてだ。「侵略戦争を肯定する立場に日本の総理は立っているのか」という批判があれだけ内外からおこっても、繰り返し三度にわたって参拝を行ったということは、許しがたい、罪の深いことだ。

 繰り返し行うことで、首相の公式参拝を「既成事実化」する、「市民権」を得るようにするという思惑が働いていると言わざるをえない。

 一、日本の侵略戦争や植民地支配で大きな被害を受けた諸国からすれば、靖国参拝は、日本が侵略戦争への無反省をいまだに続けているという象徴的な出来事として受け取られることになるだろう。その点でもこれは愚かな行為だ。