2003年2月16日(日)「しんぶん赤旗」

国民の立場で展望示し、行動する党

千葉演説会で志位委員長訴え


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演説会で訴える志位和夫委員長=15日、千葉市

 日本共産党の千葉県委員会は十五日、目前に迫ったいっせい地方選挙勝利の上げ潮を千葉県から巻き起こそうと、志位和夫委員長を迎えて大演説会を千葉市ポートアリーナで開き、貸し切りバス百台を含め県内各地から四千八百人が参加しました。

 大きな拍手で迎えられた志位委員長は冒頭、「二十一世紀に入っての日本の政治は、新しい特徴があらわれている」と指摘。ゆきづまった自民党政治が「この日本をどうするのか」について何も語るべきものがなくなった一方、日本共産党は「国民の立場から明るい展望をしめし、希望ある未来を語り、実現のために行動している」とのべ、日本共産党の値打ちと役割を、暮らしと経済、平和と外交、千葉県の地方政治の三つの角度から縦横に語りました。

 志位氏は、小泉首相と対決した自身の国会論戦を交えながら、小泉内閣が進める四兆円の国民負担増や中小企業を無理やりつぶす「不良債権処理の加速」策が、国民生活だけでなく、日本経済も土台から破壊するものだと告発。

 日本共産党がこうした悪政に反対し、解決策をしめせるのは、(1)経済の六割を支える家計消費を活発にすることを経済政策の土台にしている(2)「日本経済の主役」は中小企業として応援することを基本においている(3)財界のひもつきでない――政党だからだ、と訴えると大きな拍手がおきました。

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志位和夫委員長を迎えて開いた日本共産党演説会=15日、千葉市ポートアリーナ

 イラク問題で志位氏は、査察の継続・強化による平和解決を求めるとともに、戦争を食いとめるために何の行動もしない日本政府の態度を厳しく批判。政府外交のみすぼらしさがあらわになるなかで、日本共産党のこの間の野党外交は、アジア諸国の信頼と共感を深めていることなどを紹介しました。

 千葉県政に話を進めた志位氏は、二年前に自民党候補を破って誕生した堂本県政について、「一部に前向きの変化があるが、全体は変わらないどころか、さらに悪い方向に進もうとしている」とのべ、巨大開発の推進や暮らしと福祉切り捨ての角度から検証しました。

 そして、県民と力をあわせ、三番瀬の埋め立ての白紙撤回、乳幼児医療費の窓口助成など県民の暮らしと福祉をよくする方向で県政を動かしてきた日本共産党県議団の役割と実績を紹介。県政転換のために六議席を守り、さらに前進をとよびかけ、「自治体らしい自治体」への変化をつくっていこうと訴えました。

 最後に志位氏は、内政、外交、地方政治のすべてで自民党政治の危機が深くなっているなか、公明党が最後の支えとなり、反共攻撃の先兵になっていると指摘。「反共だけが存在意義の政党が、果たして国民にとって必要でしょうか」と問いかけると、「そうだ」「必要ない」の声援と拍手がおきました。

 志位氏は、日本共産党が政党本来の活動を堂々と展開し、その値打ちと役割が光っているだけに、相手も必死だと強調。「私たちも底力を出しきって三月上旬までにやるべきことをやりきり、躍進の流れをつくろう」と呼びかけました。

 演説会では、千葉県老人クラブ連合会会長の野老(ところ)三佐雄氏があいさつ。

 いっせい地方選挙の候補者、衆院選比例代表南関東ブロック候補の志位委員長、浅野ふみ子・県常任委員が紹介されました。候補者を代表して小松実県議団長が「千葉県から新しい地方政治の流れに合流するため全力をあげたい」と決意表明しました。

 市川市から初めて参加した平田恵美子さん(23)は、「医療、国民の命を守る大切さを志位さんの話で学びました。地域の暮らしを支える政治をつくり、県政、国政を変えていくため、いっせい地方選挙ではがんばりたい」と語っていました。