2003年3月25日(火)「しんぶん赤旗」

米国いいなりの戦争勢力に審判を

みるみる8千人の人垣

埼玉・大宮駅前 志位委員長が訴え


photo 日本共産党埼玉県委員会と同後援会は二十四日、さいたま市の大宮駅西口に志位和夫委員長を迎えて街頭演説会を開きました。演説が始まると、「なんだ、なんだ」「すごいな」と駅前広場はみるみる人垣で膨れ上がり八千人が足を止め、志位委員長の訴えに「そうだ」「その通り」の掛け声が飛びました。

 「この瞬間にもバグダッドへの空爆が続いています。爆撃の下では、多くの子どもたち、女性、民間人が犠牲になっています」。志位委員長は、怒りを込めて米英両軍のイラク攻撃を糾弾し、即時中止を要求。この戦争は(1)世界のルールを覆す無法な先制攻撃(2)査察による平和的解決の道を力ずくで断ち切る(3)はかりしれない罪なき人々の犠牲をもたらすと告発し、「こんな無法の横行を許せば、世界のどの国も先制攻撃の恐怖に脅えることになる。人類が多年にわたって築いてきた平和のルールを覆す暴挙を絶対に許すわけにはいきません」と力説しました。

 ブッシュ米大統領の演説を日本語に翻訳して、イラク戦争支持の唯一の「根拠」としている小泉首相は「ブッシュ大統領のスピーカー。思考停止の対米追随そのものだ」とのべ、世界の反戦運動を「利敵行為」(公明党・冬柴幹事長)と敵視する政府・与党を厳しく批判。「戦争勢力に厳しい審判を下す選挙にしようではありませんか」「日本共産党は自主独立を貫き、米国との軍事同盟をなくしてほんとうの独立国・日本をめざしている政党です」と訴えると、指笛と拍手が駅前に響き渡りました。

 「小泉政権のひどさは戦争支持だけではありません。戦争のどさくさまぎれでの、国民の暮らしを破壊する暴挙も許すわけにはいきません。そしてこういう中だからこそ、自治体の役割が大切です」と埼玉県政に話をすすめた志位氏。一九七二年から二十年間の革新県政で築いた県民生活のための大切な成果を、土屋県政・「オール与党」が崩し、老人医療費助成制度の廃止、県立高校つぶしを計画し、浪費が浪費をよぶ「新都心」づくりに熱中していると告発しました。

 前回七議席から十議席、その後の補選で十一議席へと県議会第二党に躍進した日本共産党県議団が、中小企業振興基本条例の制定、少人数(三十八人)学級の実現へ力を発揮した実績をのべ、「この力を大きくしてください。平和の願い、暮らしの願いをどうぞこぞって日本共産党におよせください」と訴え、拍手に包まれました。

 浜林正夫一橋大学名誉教授は「平和な二十一世紀にするために、いっせい地方選挙で、日本共産党を応援してほしい」と呼びかけました。

 躍進をめざす県議団を代表して松下ゆたか県議(さいたま市北区候補)は「平和を求める七百万県民の意思を反映できる県議会をつくり、くらし守れの声を総結集して選挙戦を勝ち抜きます」と決意表明しました。

 聞き覚えのある声に足を止めたという春日部市の橋浦洋一さん(44)=求職中=は「小泉さんには最初期待していましたが化けの皮がはがれてきたというか、イラク戦争では志位さんの言う通り、まさにブッシュのスピーカーです。共産党支持者ではないが、イラク問題では共産党が一番がんばっている。期待してます」と話していました。