2003年4月3日(木)「しんぶん赤旗」

4・2大集会での

志位委員長のあいさつ

(大要)


 日本共産党の志位和夫委員長は二日、東京・明治公園でおこなわれた「イラク攻撃即時中止を求める4・2大集会」であいさつしました。その大要を紹介します。


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あいさつする志位和夫委員長=2日、東京・明治公園

 集会にお集まりのみなさん、こんばんは。日本共産党の志位和夫でございます。冷たい雨のなか、平和への熱い思いをもってこの集会に参加されたみなさんに、心からの連帯のごあいさつを申し上げるものです。

罪なき市民、子どもたちに犠牲をしいる戦争を許すな

 イラク戦争はいま、その無法性、非人道性を、むきだしにしています。

 何よりも私たちが心を痛めているのは、いまこの瞬間にも、おびただしい罪なき市民の命が奪われていることです。いったいどれだけの命が奪われたのか。米軍は、調査も発表もしません。民間の研究者によるプロジェクト――「イラク・ボディ・カウント」によれば、現在までに五百六十五人から七百二十四人の市民の死者が出たとされています。住宅が爆撃され、市場が破壊され、市民の車が銃撃されています。私は、ブッシュ大統領にいいたい。「これがあなたのいう『イラクの解放』ですか。目の前でおこっているのは、市民の大量殺りくそのものではありませんか」。(「そうだ」の声、拍手)

 とくに子どもたちの犠牲は、耐え難いものです。ユニセフ(国連児童基金)によりますと、イラク国民の半数は十八歳以下の子どもです。その四人に一人は栄養失調です。八人に一人は五歳までに死亡する。「ただでさえ傷つきやすい子どもたちに、戦争は最も犠牲をしいる」。こうユニセフは告発しています。ユニセフの職員がイラクの児童施設をたずね、「何かほしいものはありませんか」と尋ねたところ、子どもたちの答えは「空爆を中止してほしい」だったそうです。「援助より空爆の中止を」――ブッシュ大統領は、イラクのこの子どもたちの声を聞くべきであります。(「そうだ」の声、拍手)

無法な侵略戦争は即時中止を、日本政府は戦争支持を撤回せよ

 この戦争は、ひとかけらの道理もない、無法な先制攻撃で始まった戦争です。そのうえ、ブッシュ大統領は、戦争の目的は、「フセイン政権の打倒」と「中東の民主化」だと公言しました。しかし、民主主義は、外から戦争で押しつけるものではありません。イラクの政権がどんな問題をもった政権であっても、その国の政権のあり方を決める権利をもっているのは、イラク国民だけというのが、世界の平和のルールではありませんか(「そうだ」の声)。いま目の前でおこなわれているのは、このルールをふみつけにした内政干渉、主権侵害の侵略戦争そのものです。(「そうだ」の声、拍手)

 小泉政権と、自民・公明など与党は、ただちにこの戦争に支持をあたえるという恥ずべき態度をとりました。小泉首相は、米国いいなりの思考停止で、ブッシュ大統領の恥ずべきスピーカーになりはてています。しかも、この勢力が、戦争のどさくさにまぎれて、有事法制強行の企てを強めていることも、断じて許せません(「そうだ」の声)。戦争勢力には、憲法九条をもつ国の政治にたずさわる資格なし――この声をはっきりつきつけていこうではありませんか。(「そうだ」の声)

 世界に広がる平和の運動と連帯して、無法な侵略戦争をただちに中止せよ、侵略軍はただちに撤退せよ、日本政府は戦争支持を撤回せよ、国連憲章にもとづく平和のルールを守れ――この運動を、日本全国、津々浦々で、広げに広げようではありませんか。(「よーし」「そうだ」の声、大きな拍手)