2004年7月3日(土)「しんぶん赤旗」

日本テレビ系5党首討論

スタジオも次々「納得」カード

年金・消費税 志位さんが熱弁


 参院選特集の党首討論を放映した二日の日本テレビ系ニュースプラス1「五党首激突 生放送スペシャル」。スタジオでは有権者六十人が討論を傍聴し、年金、雇用をめぐる日本共産党の志位和夫委員長に「納得」の青カード。自民、公明の発言には「不満」の赤カード…。どの党が、国民の利益、気持ちを代弁しているのかがくっきり浮かび上がりました。

年金改悪、消費税増税問題

 会場がわいたのは年金問題。財源について「消費税を含めて議論しよう」と小泉純一郎首相がのべれば、民主党の岡田克也代表は「消費税以外見当たらない」とのべ、公明党の神崎武法代表も「社会保障全体を考えると、消費税の引き上げが避けられない」とのべました。

 志位氏は、自公が「税制改正大綱」で二〇〇七年度をめどにした「消費税を含む抜本的税制改革の実現」をうたっており、「三年後には増税するというのが事実上の方針だ。(在任中上げないと)隠すのはフェアじゃない」と指摘。年金財源は年間四十兆円にのぼる公共事業の削減と、減収になった法人税の税率をもとに戻すことを提案します。画面いっぱいに「納得」の青カードが並びます。

 神崎氏が年金改悪法を「負担と給付を明確にした」として説明を始めると、「不満」の赤カードがあがりだします。

 すかさず志位氏は「保険料は上限固定」「給付は50%確保」という説明が「両方ともごまかしだった」と批判。「国民の七割、八割が納得できないといっている制度はご破算にしてやり直すべきだ」とのべると、拍手が起こりました。すべての国民に年金を保障する「最低保障年金制度をつくって、そのうえに保険料にもとづいた給付を上積みするのが、本当の抜本改革だ」とのべると、「納得」の青カードで埋め尽くされました。

 国会議員の年金未加入、未納状況を公表しない小泉首相に、志位氏は「(国民年金保険料の)月額一万三千三百円が重いのに、議員が払っていないことへの国民の怒りをきちんと受け止めるべきだ」と批判すると、「その通りだ」という歓声があがります。

経済・雇用問題

 「改革の芽はでてきた」と発言する小泉首相に岡田氏は「(改革の)マイナスをしっかり手当てすべきだ」と「小泉改革」そのものへの批判はありません。

 志位氏は、「小泉改革」は「人間が人間らしく働ける条件を土台から崩している」と指摘。「若者の五人に一人はフリーターで、いつ首を切られるか分からず、職業訓練も受けられない。これで雇用がよくなったとは到底いえない」とのべました。

 傍聴席に「納得」の青カードが並ぶなか、志位氏は「小泉さんの一番の問題は、庶民のみなさんの本当の痛みを痛みとして感じていない。改革の方向が間違っている」と批判。共感の青カードがさらに広がりました。