2004年12月1日(水)「しんぶん赤旗」
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「アメリカはイラクでの住民虐殺やめろ! 即時撤退を」「自衛隊のイラク派兵延長を許すな!」と十一月三十日、東京・日比谷野外音楽堂で緊急集会が開かれました。まともな審議もなしに小泉内閣が三日に国会を閉会し、十四日に期限が切れるイラクの自衛隊派兵を閣議決定だけで延長しようと狙う緊迫した情勢のもと、「イラクから自衛隊をすぐに戻して」のプラカードや写真パネルを手に会場いっぱいの三千人が集まりました。
「今日のこの集会だけはこなきゃいけないと思った」と冷え込む会場に一時間前から座っていた千葉県成田市の男性(68)は、「国権の最高機関は小泉首相じゃねえ。国会閉会後に自衛隊派兵継続を自分たちだけで決めようなんて許せねえ」と語気を強めます。
主催者あいさつした全労連の熊谷金道議長は、国民の六割の反対を無視し、国会閉会後に閣議決定で自衛隊派兵延長を決めようとする小泉内閣を厳しく批判。「集会を契機に派兵延長反対の声を全国各地であげていこう」と呼びかけました。
日本共産党の志位和夫委員長は、BBC放送がファルージャ総攻撃で「六千人以上が殺害された可能性がある」と報じたことを紹介しながら、国際人道法を踏みにじる米軍の戦争犯罪を糾弾。おびただしい犠牲者を前に小泉首相が「一定の成果をあげた」といってはばからない姿勢を厳しく批判し、直ちに自衛隊を撤退させようと呼びかけると、会場から「そうだ」の大きなかけ声と拍手がわき起こりました。(4面に大要)
イラク戦争帰還兵らの連帯メッセージが読み上げられました。連帯あいさつした「許すな!憲法改悪・市民連絡会」の高田健さんは、「共同の努力で自衛隊撤退を一日も早く勝ち取ろう」と訴えました。
全日本民医連の肥田会長、新日本婦人の会の高田公子会長、神奈川労連の水谷正人事務局長が決意を表明。集会後、国会に向けて請願デモ行進をしました。
集会は国民大運動実行委員会、安保破棄中央実行委員会、全労連、東京地評が主催しました。