2005年4月7日(木)「しんぶん赤旗」
日本共産党の志位和夫委員長は、六日から党本部で開かれた第三回中央委員会総会への幹部会報告で、二十一世紀の日本の進路や世界とアジアの情勢にもかかわる歴史的闘争として、「憲法改悪反対の国民的多数派の結集」を提起、日本共産党の真価を発揮したたたかいを呼びかけました。「国民がこの策動を打ち破ることは、日本の政治に国民的転換をもたらす大きな転機になりうる」と強調しました。
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報告のなかで志位氏は、憲法改悪策動が「議論と政治的雰囲気づくりの段階」から「具体的な改憲案の策定をめざす新たな段階」にすすもうとしていると指摘。改憲勢力にとっても、いくつもの乗り越えるべき関門があり、それを越えようとすれば国民との矛盾を拡大せざるを得ないこと、「九条の会」講演会の成功など多数派結集にむけた条件と可能性が存在するとのべました。
多数派結集のために「どういう政治的訴えが大切か」と問いかけた志位氏は(1)改憲の真の目的が、日本をアメリカいいなりに「海外で戦争をする国」につくりかえることにある(2)米国の単独行動主義の戦争への参戦は、世界の大きな流れに逆らう道となる(3)九条改定の動きが歴史をゆがめた侵略戦争美化論の横行・台頭と結びついている(4)九条を守り生かすことが、人権と民主主義の条項を守り生かすことと一体のものである―の四点を解明しました。このなかで、海外での武力行使の「歯止め」となってきた九条二項を廃棄することは、自衛隊の現状追認にとどまらず、戦争放棄の一項をふくめた「九条全体を廃棄することになる」とのべました。
志位氏は、多数派結集のため、日本共産党には「二重の役割」が求められると指摘。一つは、憲法改悪反対の一点での国民的共同をつくりあげていくための役割で、「九条の会」の呼びかけにこたえて、草の根の「会」を全国津々浦々に広げるうえで、党として一翼をにない力をつくすことを強調しました。もう一つは、改憲勢力の論理を打ち破り、たたかいの大義と展望を明らかにする独自の役割を果たすことです。
反戦平和を命がけで貫いてきた政党として、日本共産党の歴史と存在意義にかかわるたたかいだと強調しました。
志位委員長は、幹部会報告で、二中総以後の党活動の概括をのべたあと、(1)憲法改悪反対の国民的多数派の結集を(2)内外情勢のいくつかの焦点と、日本共産党の立場(3)第二十四回党大会をめざす党勢拡大の大運動を呼びかける(4)国政選挙、東京都議選と中間選挙での前進をめざして―の四つの主題について重点的に報告しました。
会議の日程は二日間です。