2005年11月22日(火)「しんぶん赤旗」

小泉外交の大破たんがいっそう深刻に

CS放送で志位委員長 根本からの転換急務


 日本共産党の志位和夫委員長は二十一日、CS放送・朝日ニュースターの録画撮りで、日米首脳会談、アジア太平洋経済協力会議(APEC)などこの間の動きについて、「靖国神社参拝など侵略戦争を正当化する誤った行動によって、小泉外交の大破たんがいっそう深刻となった」と批判しました。

 志位氏は、「日米関係が良ければ、中国、韓国、アジア諸国との関係も良くなる」という日米首脳会談(十六日)での小泉首相の発言について「これが通用しないことは、たちまち明らかになった」として、つぎの点をのべました。

 ――日韓首脳会談で、韓国・盧武鉉大統領に「韓国への挑戦」と批判され、中国政府とは首脳会談はおろか外相会談すらできなくなっているなど、アジアでの日本の孤立は、いよいよ深刻となっていること。

 ――日米首脳会談で、ブッシュ大統領も日中関係に懸念をしめし、その背景に米国議会などでの“靖国史観”への批判と懸念の動きがあると伝えられていること。

 ――米国は、一国覇権主義の軍事・外交路線をひきつづきとりつつも、中国にたいしては積極的な外交戦略をもってのぞみ、米中首脳会談では「建設的協力関係」が確認されたこと。

 これらの事実を指摘した志位氏は、「小泉首相は『郵政民営化をすればすべてバラ色になる』と国民を欺いたのと同じ手法で、『日米同盟さえ良くすれば(他の国との関係は)バラ色になる』といったが、外交はそんなごまかしが通用する世界ではない。歴史問題での誤った態度は、日本のアジアでの孤立をいっそうすすめ、米中関係も前進するなかで、一人取り残されるという深刻な結果をもたらしている。日本外交の根本からの転換は急務だ」とのべました。