2006年9月21日(木)「しんぶん赤旗」

パキスタン北部地震被災地

志位委員長が視察


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(写真)大地震で全壊して修復にとりかかっている中学校を 訪れ、野外授業中の生徒を激励する志位和夫委員長 (中央)=20日、パキスタン北西辺境州バタグラム県

 【イスラマバード=伊藤寿庸】日本共産党の志位和夫委員長は二十日、昨年十月のパキスタン北部地震で大きな被害を受けた北西辺境州バタグラム県を訪れ、現地の復興の様子を視察しました。

 志位氏は、イスラマバードをヘリコプターで出発し、現地入りしました。北部地震では、死者七万人をこえる巨大被害が出ていますが、完全崩壊した家屋やモスク(イスラム礼拝所)のがれきなど、今なお深刻なつめ跡が見られます。

 日本政府の災害復興支援でつくられているターコート集落の小学校の建築現場では、工事責任者から説明を受けました。隣接する中学校(日本では小六から高一)では、建物が損壊したため、青空授業の真っ最中。

 ラーマン校長は授業を中断して、志位氏を紹介。「日本から訪問してくださったことは、私たちへの激励です」とのべました。切り立った斜面の高い場所にも住居が点在しており、住宅の再建が最優先課題となっています。

 次に訪れた県中央病院では、完成間近のプレハブ仮設手術棟を視察。医師たちは、「地震後、下痢や感染症が深刻となっており、衛生的な飲料水の確保が何より求められています」と話し、浄水施設の要望が出ました。また医師と看護師が不足しており、この点での支援も要請されました。

 志位氏は、「みなさんの要望は日本政府にも伝え、継続的な支援が実現するよう努力をしたいと思います」と語りました。