2006年11月19日(日)「しんぶん赤旗」

地域・職場革新懇763に

全国交流会

過去最多の参加者


岡山で開催

 全国革新懇(平和・民主・革新の日本をめざす全国の会)は十八日、岡山市で地域革新懇・職場革新懇全国交流会(二日間の日程)を開き、第一から第三会場まで人で埋まり、全国交流会では過去最高の七百六十人が参加しました。憲法・教育基本法改悪を許さない運動や、草の根の革新懇結成の報告に、会場はたびたび拍手と笑いに包まれました。交流会では、日本共産党の志位和夫委員長が「世界の流れと革新懇運動の未来」のテーマで講演を行いました。

 問題提起をおこなった四位直毅代表世話人は、地域・職場革新懇の結成(準備会を含む)が一月以降二十一、全体で七百六十三になったことを報告。来年のいっせい地方選、参院選にむけて「三つの共同目標」にもとづき、無党派と日本共産党との共闘を軸にさまざまな政党支持の人々をも結集するとりくみをいっそう強めることをよびかけました。

 全体会の交流で大阪府の寝屋川革新懇の代表は、二〇〇四年に革新懇が中心になって「憲法を守る会」を結成し二万七千の署名を広げていること、靖国・教科書問題をきっかけに「平和塾」を始め、その中から十人の会員が増えたことを紹介。今年、会員が二百人を突破し、三百人をめざすと報告しました。

 職場からは、石川県の「ハイタク革新懇」代表が発言しました。タクシー業界に規制緩和が持ちこまれるなか、「くらしと職場に元気を取り戻したい。タクシーの窓から政治を考える」と十月に革新懇を結成した活動を報告。「職場で“ミスター革新懇”と名を張れるよう頑張る」と決意を表明しました。

 交流の最後に、岩手・遠野革新懇が昨年十月から結成の準備をすすめ、革新懇学校などを通じて「いまなぜ革新懇運動か」を学び、さまざまな困難を突破し、「十五回目(の会合)で結成にいたった」と報告すると、会場から大きな拍手が送られました。


志位委員長が講演

 志位委員長は、講演の冒頭、教育基本法改悪法案をめぐる国会情勢を報告し、廃案においこむために力をあわせようと訴えました。

 志位氏は、「世界の流れと革新懇運動の未来」と題して講演。平和・暮らし・民主主義で自民党政治を根本から変える革新懇運動の「三つの共同目標」が、二十一世紀の世界の流れにてらして、未来ある目標になっていることを、三目標にそくしてときあかしました。

 第一は、「日米安保条約をなくし、非核・非同盟・中立の平和な日本を築く」という目標についてです。志位氏は(1)イラク政策のゆきづまり、北朝鮮問題での“複眼”的な外交政策など、米国の動き(2)軍事同盟の世界的解体・弱体化と、平和の地域共同体の流れの前進(3)非同盟運動の活力ある進展―という角度から世界の変化を報告し、この目標の今日的な生命力を訴えました。

 第二は、「日本の経済を国民本位に転換し、暮らしが豊かになる日本をめざす」という目標についてです。志位氏は、日本でも社会問題化している「新自由主義」の経済路線が、世界的に大破たんをきたしていることを、「ラテンアメリカの民主革命」と「インドの変化」という二つの地域に注目して報告しました。その上で志位氏は、「大企業のもうけ第一でなく、国民の暮らし第一の経済にこそ未来はあります」とのべ、日本での経済政策の転換の緊急性を強調しました。

 第三は、「日本国憲法を生かし、自由と人権、民主主義が発展する日本をめざします」という目標についてです。志位氏は、憲法九条を守ることは、日本だけでなく、アジアの願いでもあることを、韓国訪問の体験をふまえて強調。「九条はアジアに対する不戦の誓い。九条を守る運動にさらに力を入れましょう」と呼びかけました。

 最後に志位氏は、「三目標は、国民の願いにかなうだけでなく、二十一世紀の世界の流れにかなった目標です。この方向にこそ未来があります」と強調。革新懇運動の提唱者である日本共産党として尽力する決意をのべました。