2007年3月2日(金)「しんぶん赤旗」

予算案強行 許されぬ

解明すべき3つの問題

志位委員長が記者会見


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(写真)記者会見する志位和夫委員長=1日、国会内

 日本共産党の志位和夫委員長は一日、国会内で記者会見し、与党側が二日にも二〇〇七年度予算案の衆院通過を図る構えをみせていることについて記者団に問われ、「貧困と格差」「閣僚の資質」「政治とカネ」の三つの問題を指摘し、「国民が解明を求め、解決を望んでいる問題に一切なにもこたえないまま、予算案を強行しようとしている」と批判しました。

 志位氏は、「格差」問題で、「政府は貧困、格差の事実そのものを認めようとしない」と批判。経済財政諮問会議の民間メンバーである御手洗冨士夫日本経団連会長の出身企業・キヤノンの偽装請負が予算審議で大問題になったにもかかわらず、野党の国会招致要求に与党は背を向けたままだとも指摘し、「政府・与党には、『貧困と格差』の問題に真剣に立ち向かう姿勢もなければ対策もない」と批判しました。

 また志位氏は、「安倍内閣には一種の閣僚のモラルハザード(倫理の欠如)が起こっている」と指摘。柳沢伯夫厚生労働相の「女性は産む機械」などの暴言や、伊吹文明文部科学相の「人権メタボリック症候群」などの暴言をあげ、「共通するのは、国民の基本的人権にたいする無感覚だ。安倍晋三首相は、発言のどこが問題かについて反省もなく、まともな対応もしていない」と批判しました。

 志位氏は「政治とカネ」の問題で、疑惑がかけられている伊吹文科相も松岡利勝農水相も「事務所費」問題では居直っていると批判し、「安倍首相は、問題を放置している」と指摘しました。

 志位氏は、「このまま予算案を強行するのは許しがたい。必要な集中審議や参考人招致をおこなうべきだ」とのべました。