2007年4月1日付「しんぶん赤旗」に掲載

「オール与党」への審判で負担増中止させよう

京都 志位委員長が訴え


 日本共産党の志位和夫委員長は三十一日、京都市内二カ所で府・市議候補七人とともに街頭演説し、「府・市政とも自民、公明、民主は『オール与党』。しかし、京都の地方議員の五人に一人は共産党。共産党議員団の力は日本一。横綱相撲で『オール与党』を寄り切り、勝利をつかもう」と呼びかけ、「そうだ」「がんばろう」との声、拍手につつまれました。

 志位氏は、福祉・くらし守る、ムダづかいストップ、憲法・平和の願いを共産党へと訴えました。

 くらしの問題では、「オール与党」市政は国の増税・負担増に「三つの追いうち」をかけていると告発。介護保険料値上げ、国保料計算方式の改悪、家庭ごみ有料化で六十億円の負担増になると批判し、「共産党への一票で、増税計画・負担増の実施を中止させよう」と力説しました。

 国保証とりあげ問題では、府が二〇〇一年に取り上げの「通知」まで出し、資格証明書の発行は四千七百三十九世帯にのぼっているとのべ、「共産党の勝利で、取り上げをやめさせ、国保料の値下げを」と訴えました。

 志位氏は、「京都は『オール与党』政治もひどいが、共産党議員団の力も強い」とのべ、直近の二月議会で(1)国保証取り上げ問題を追及し、山田知事に「真にやむをえない場合のみ」と答弁させた(2)知事の姿勢を変えさせ、全国で初めて正社員の雇用助成制度をつくらせた(3)市では住民税非課税世帯の高校生への奨学金制度の廃止を市長に撤回させた―という三つの実績を紹介。「この力をさらにのばしていただき、全員勝利で、『福祉の心』をとりもどそう」と呼びかけました。

 志位氏は、大型開発のムダづかいを批判するとともに、共産党議員団は京都府のムダな公共事業を縮小・廃止させ、千五百億円のムダづかいにストップをかけてきたとのべ、「この力をのばしてほしい」と力を込めました。

 また、「京都では不公正な同和行政を完全終結に追い込みつつある」とのべ、共産党への一票で完全終結をと呼びかけました。

 阪急西院駅前では五百人を前に、島田けい子、かみね史朗の両府議候補(右京区)、かとう広太郎、岩橋ちよみ、西村よしみの各市議候補(同)が演説。四条河原町では、千人を前に、成宮まり子参院京都選挙区候補が司会し、原田完(中京区)、西脇いく子(下京区)の各府議候補が訴えました。

北九州・福岡で

 志位委員長は三十一日夕、福岡にかけつけ、千六百人がつめかけた北九州市小倉駅前、千八百人の聴衆を前に福岡市天神で、ひらの栄一県知事候補らと街頭から訴えました。

 志位氏は知事選について、自民・公明推薦の現職知事に「対決ポーズ」をとる民主党が、「対立」候補擁立後も、二月県議会で予算案をふくむ知事提案の議案百本にすべて賛成したと指摘。「なんのために候補を立てるのか、大義がない。県政をかえる願いは、ひらの栄一候補へ」と呼びかけ、声援に包まれました。

 志位氏は、福岡市議会でも民主推薦の市長のもとで自民、公明をふくめ「オール与党」、民主出身の市長になった北九州市議会も「オール与党」体制だと批判。「選挙が終われば仲良く『オール与党』の自民、民主では政治は変わらない。福祉、暮らしを守る、税金のムダづかいをやめる、憲法と平和を守るという三つの願いをこぞって日本共産党へ」と訴えました。

 庶民大増税の問題で志位氏は、「オール与党」自治体が負担増の「追い打ち」をかけていると告発しました。北九州では国保料の計算方式の改悪で低所得者に負担増、介護保険料は27%も大幅値上げ、福岡では国保料を毎年値上げし、二〇〇二年度から〇六年度に10・5%も値上げしたと指摘。「増税をすすめた『オール与党』勢力にきびしい審判をくだし、負担増計画にストップを」と呼びかけました。

 志位氏は、福岡県は国保証とりあげが二万九千九百十二世帯で、国保料の滞納世帯比で全国平均の二倍以上だと告発。とりわけ、福岡、北九州の両政令市はひどいとのべ、「共産党を伸ばして、とりあげをやめさせ、自治体に『福祉の心』をとりもどそう」と訴えました。

 巨大開発など税金のムダづかいの問題にふれたなかで志位氏は、福岡の人工島問題で、民主推薦の市長が「計画の大胆な見直し」をかかげて当選したのに、市長になったとたんに二百二十六億円の推進予算を組み、「オール与党」で推進していると批判。「『逆立ち』県政をただし、巨大開発から福祉と暮らし優先の県政をつくろう」と呼びかけ、大きな拍手につつまれました。

 北九州市では、やつき博春県議候補(小倉北区)、福岡市では、つの豊臣県議候補(東区)、星野みえ子市議候補(中央区)が訴えました。