2007年6月13日(水)「しんぶん赤旗」

自衛隊の国民監視

世論と運動で中止を

FMラジオJ―WAVE 志位委員長が語る


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(写真)FMラジオJ―WAVEに出演する志位委員長

 自衛隊による違憲・違法の国民監視問題がラジオ番組でも話題になりました。この問題を内部文書で明らかにした日本共産党の志位和夫委員長が十一日放送のFMラジオ局J―WAVEの番組「JAM THE WORLD」に出演。政治ジャーナリストの角谷浩一氏、番組リポーターの高橋杏美氏と二十五分間にわたり語り合いました。(詳報は「しんぶん赤旗」日曜版6月17日号で紹介する予定です)

 「『消えた年金』問題で国民の怒りを集めている安倍政権にまたもや、国民をばかにするのはいいかげんにしろ、ともいうべき問題が発覚」(高橋氏)

 「僕も(内部文書を明らかにした志位委員長の)記者会見にいき、文書を食い入るように見た。とにかく衝撃的な内容だった」(角谷氏)――。

 こんな声を受けて志位氏は、調査・監視活動が、年金、医療、消費税など、自衛隊とはおよそ関係のないものにおよんでいたことを強調しました。「年金の問題について批判したら、いま、日本中のほとんどの人が調査対象になっちゃう」と応じる角谷氏。志位氏は、「政治的中立の大原則を踏み破って、自衛隊や政府にちょっとでも批判的な人を全部『敵』扱いして監視するのは大変な問題です」と指摘しました。

 国民が知らない間に強大な軍事力をもった自衛隊が監視し、個人情報として膨大なデータを蓄積していることの重大性を示すと、高橋氏は「恐ろしくなりますね」。

 志位氏は、戦前の憲兵隊の任務が、最初は軍隊内の治安維持だったのに、次第に国民の監視、弾圧をおこなうようになった歴史もふりかえりました。「自衛隊が海外に出て行く、そのときに国民も動員するのが有事体制。そのときに文句をいうような国民は取り締まってしまえということにもつながっていきます」と力を込めました。

 志位氏はこう訴えました。

 「民主主義と人権を守る大問題ですから、大きな国民の世論と運動でやめさせなければなりません。久間防衛相のように、『何が悪い、当然だ』という開き直りを許したら大変なことになると痛感しています」