2007年7月6日(金)「しんぶん赤旗」

国会閉幕

「たしかな野党」の役割を発揮

参院選で必ず前進・勝利を

議員団総会 志位委員長あいさつ


 一月二十五日に召集された第百六十六通常国会は五日、衆参両院の本会議で閉会中審査の手続きなどを行って閉幕、これを受けて各党は参院選挙(十二日公示、二十九日投票)に向けて本格的に走り出しました。日本共産党は国会議員団総会を開き、志位和夫委員長があいさつし、今期で勇退する緒方靖夫、小林みえこ、吉川春子の三氏もあいさつしました。


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(写真)第166通常国会閉会にあたっての議員団総会であいさつする志位和夫委員長=5日、国会

 総会で志位委員長は、「この国会は、安倍自公政権が、坂道を転げ落ちるように政治危機に陥った国会となった。どの問題でも、安倍晋三首相はまともな対応ができず、政権担当能力に根本的な疑問符がつきつけられている」と指摘。猛威をふるった安倍政権の「数の暴力」も「政権の弱さのあらわれだ」と喝破し、参院選での国民のきびしい審判を呼びかけました。

 久間章生前防衛相の辞任に関して、「核兵器使用はしょうがないという立場は、自民党政府自身の立場だ」と指摘。昨年十二月の国連総会で、日本政府は、核兵器使用禁止の二つの決議案に両方とも棄権したことをあげ、「条件によっては核兵器使用は『しょうがない』という立場に立っていることを示すものだ。自民党政治の一番の本質があらわれたのが、久間氏の発言であり、だから安倍首相はだらしない対応しかとれなかった」と批判しました。

 志位氏は、今国会を通じて日本共産党が「たしかな野党」として大きな存在感を発揮したと総括。とりわけ、(1)「消えた年金」問題で、国民の利益第一の立場に立って、積極的な提言をおこない、現実政治を動かしつつあること(2)格差社会の本質が貧困問題であることに光を当て、国民のなかに広がる貧困問題を正面からとりあげて、打開の道を示す論戦をおこなったこと(3)憲法改悪の策動に正面から立ち向かう論戦と、改憲策動に打撃をあたえる活動をおこなったこと(4)すべてが共産党の追及から始まったといえるほど「政治とカネ」の問題をただす力を発揮したこと―の四点にわたって力説しました。

 志位氏は結びに、「いよいよ参院選。わが党は『ストップ貧困、九条を守れ』――この願いはこぞって『たしかな野党』・日本共産党へと訴えて、たたかいぬきたい」と強調。「必ず前進・勝利をかちとるため、議員団が全党の先頭にたって奮闘しよう」と呼びかけました。

 また、今期で勇退する三議員に対し、「論戦、実績は国民の立場に立ったすばらしい足跡を残した。新しい仕事での奮闘を心から期待したい」とエールを送りました。