2008年2月29日(金)「しんぶん赤旗」

社会保障抑制路線の破たん
予算案の骨格に矛盾

志位委員長会見 徹底審議が必要


 日本共産党の志位和夫委員長は二十八日の記者会見で、与党が今週にも二〇〇八年度予算案の衆院通過を狙っていることについて、「審議を通じて、予算案のいろいろな破たんが出てきている。衆院で採決などという段階では到底ない」とのべ、徹底審議の必要性を強調しました。

 志位氏は、予算案の破たんの一例として、日本共産党が国会質問で追及してきた社会保障費の抑制路線があると指摘しました。これは、社会保障の自然増を毎年二千二百億円抑制し、年金、医療、介護、障害者施策、生活保護などを切り捨てるものとなっています。

 志位氏は、最近になって、舛添要一厚生労働相が会見で「(抑制を)やめたい」と発言し、福田康夫首相も「限界がある」と国会で答弁していることを示し、「そうなってくると、予算案の骨格にかかわる問題となる。この二千二百億円抑制のシーリング(枠)があるために、たとえば後期高齢者医療制度をはじめとする医療費の抑制もおきてくる。その根幹のところで、政府の側が“もう無理だ”と自分で言い出すという矛盾が出てきた以上、この問題についても、さらに徹底した審議が必要だ」と強調しました。