2008年3月5日(水)「しんぶん赤旗」

日本共産党幹部会開く

志位委員長が報告

総選挙勝利めざし 前進から飛躍へ


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(写真)4日、党本部で開かれた幹部会

 日本共産党は四日、党本部で幹部会を開きました。昨年九月の第五回中央委員会総会と十二月の幹部会決定をふまえ、情勢の特徴を共通認識にし、総選挙勝利をめざす活動の強化方向を明らかにすることが目的です。志位和夫委員長が常任幹部会を代表して報告しました。

 報告の第一は、情勢をどうとらえ、どう活動するかです。特徴は、「党綱領と情勢との響き合い」という、五中総の指摘が、ことしに入ってからの情勢の展開によって、鮮やかに裏付けられていることです。

 経済の軸足を大企業から国民・家計に移せという、経済民主主義の主張は、国民の気持ちをとらえ、当たり前の声になりつつあります。志位氏は、派遣労働の問題を取り上げた国会質問が反響をよび、派遣法抜本改正を求める世論と運動が大きく広がりつつあることや、後期高齢者医療制度の問題や道路特定財源をめぐる国会論戦をあげ、それを跡付けました。

 アメリカいいなり、軍事優先政治の問題でも、海上自衛隊イージス艦による漁船衝突事件、沖縄での米兵による少女暴行事件などを通して、「日米同盟」絶対論が簡単には通用しなくなり、世論に変化が生まれていることを指摘しました。

 「二大政党づくり」の問題にふれた志位氏は、今日の政党状況の特徴は、行き詰まった自民党政治の反動的打開の方策として「大連立」「政界再編」の可能性をはらみながら展開していることにあるとし、民主党の「対決」戦術の中身のない実態を示しました。

 報告の第二は、総選挙勝利めざす活動の到達点と強化方向についてです。

 この点では、「綱領と情勢の響き合い」という客観的条件をとらえた積極的な前進が始まっていることが特徴です。志位氏は、前進面として、(1)「綱領を語り、日本の前途を語り合う大運動」の発展が党活動に新鮮な活力を吹き込んでいる(2)党勢拡大での新しい上げ潮(3)中間地方選挙での前進(4)比例選挙での前進に力を集中するという新しい選挙方針の実践の中で様々な創意と活力が生まれている―ことをあげ、同時に党勢拡大などでは弱点を直視し打開への努力を呼びかけました。

 志位氏は、こうした活動の前進は教訓に満ちているが、まだ「部分的」だとして、前進の流れをいかにして全支部、全党員の運動に飛躍、発展させるかについて問題提起しました。

 第一に、すべての支部が「政策と計画」をもって自覚的な活動をする党をどうつくるか。

 第二に、支部会議を軸にすべての党員が条件をいかして活動に参加する党をどうつくるか。

 第三に、党機関の指導の改善・強化の問題です。

 志位氏は五中総読了・徹底の重要性をあらためて強調したうえで、この三、四月、総選挙勝利をめざす活動を飛躍させることを呼びかけました。

 報告を受け、十五人が発言し、最後に志位委員長がまとめを行いました。幹部会は報告とまとめを幹部会の決定として確認しました。