2008年6月18日(水)「しんぶん赤旗」

メディアが注目 共産党


 人間を使い捨てにする派遣労働や後期高齢者医療制度に対する批判、資本主義をどう見るか―。日本共産党の主張や活動が、さまざまな角度からマスメディアで注目されています。


時代が来た

 「(共産党の)時代がきましたね。そういう予感はしませんか」。十日、日本共産党の志位和夫委員長が出演したTBSラジオ番組で、パーソナリティーの荒川強啓さんはこう語りかけました。

 話題になったのは『蟹工船』ブームや人間を使い捨てにする労働の問題です。志位氏は、派遣労働の問題を追及した衆院予算委員会での質問(二月)を紹介。荒川さんは「ネット上でも、志位さんは、『われわれ若い者の怒りというか疎外感をそっと引き上げてくれる人』という位置付けになっているみたいですね」と語りました。

 関西テレビの「ニュースアンカー」でも五日、「いま、ある映像が話題になっています」と志位委員長の質問がインターネット上の動画サイトで話題を呼んだ様子を紹介。志位氏のインタビューも放映しました。

若者を代弁

 「毎日」五月二十一日付夕刊の「特集ワイド」は、日本共産党の「ウルトラCなるか!?」との大見出しで志位氏に取材した内容を取り上げました。志位質問がネット上で評判を呼んだ理由について、「志位さんは若者の生活実感を代弁し、感動を呼んだ」という作家の雨宮処凛さんのコメントを掲載。

 志位氏の「貧困や投機マネー、環境破壊で、資本主義は立ち行かなくなりつつある。大企業と米国から国民に軸足を置く政治にしよう、そして資本主義そのものでよいか、と大いに問いかけたい」という発言を紹介しています。

 「朝日」六月三日付では、星浩編集委員が、サミットをテーマとしたコラムの中で、志位氏の同様の主張を取り上げ、こう指摘しています。

 「少し大げさに言えば、洞爺湖サミットは資本主義が限界を乗り越える一歩を踏み出せるのか、それとも処方箋(せん)を見いだせないまま混乱が深まるのか――の分岐点になるという見方もできる」

良質の論戦

 星氏は「朝日」十七日付コラムでも、「良質な国会論戦」「三賞」の一つとして、「敢闘賞」を「後期高齢者医療制度の問題点を粘り強く訴えてきた共産党を代表して小池晃政策委員長に贈りたい」と書きました。

 「小池氏は、この制度を導入するための関連法案が提出された06年の国会で『姥(うば)捨て山になるという批判が出るのは当然だ』と指摘。共産党は、その後も『差別医療につながる』とキャンペーンを展開した。いまとなっては自民党内にもこの制度への反対論があるが、小池氏らの地道な取り組みは評価に値する」と続けています。

 『週刊ポスト』(六月十三日号)は、井上哲士参院議員が法務省から入手した、日本の刑務所での受刑米兵の一週間分の食事メニューに注目。「殺人・強姦事件続発の裏で… 『ステーキ』『デザート』は当たり前!」と怒りを込めて取り上げました。

 同誌は「とても塀の中とは思えない豪華メニューの数々は、卑屈なほどに米兵に手厚い『地位協定』の縮図ともいえる」と強調。「こうした“優遇”をしているかぎり、米兵は『日本で犯罪に手を染めてもたいしたことはない』と思ってしまう恐れがあります」という井上氏の発言を紹介しています。