2008年9月15日(月)「しんぶん赤旗」

志位委員長 京都・名古屋で訴え

聴衆の波グングン


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(写真)志位和夫委員長を迎えて開かれた街頭演説。京都市四条河原町では3500人(上)、名古屋市の名古屋駅前では3000人の聴衆が集まりました=14日

 「今度の総選挙、チャンスを必ず現実の勝利に」―。日本共産党の志位和夫委員長は十四日、京都市と名古屋市を駆け巡り、街頭から、財界中心・アメリカいいなり政治の異常なゆがみを告発し、「日本共産党を伸ばして国民みんなが安心して、希望をもって暮らせる日本をつくろう」とよびかけました。

 約三千五百人の熱気に包まれた京都市の繁華街・四条河原町。名古屋駅前では三千人を超える聴衆とともに、テレビカメラ八台をはじめ多数のマスコミもつめかけました。

 京都、名古屋とも、快晴のもと、「おっ、共産党だ」と通りすがりの人が次々と足を止め、若い女性からはピースサインが送られるなど、さながら選挙本番の雰囲気でした。

 京都市で志位氏が同市南区での市議補選(七日)で自公連合候補に共産党が圧勝したことにふれると、「今度は総選挙だ!」と聴衆から拍手と歓声がわき起こりました。

 志位氏は、自民党総裁選の各候補には国民の暮らしの問題について語る中身がないが、国民の側からすれば大争点がたくさんあると強調。若者を「使い捨て」にする派遣労働やお年寄りを「うば捨て山」に追いやる後期高齢者医療制度の問題で党の役割を力説しました。

 財源問題では、「消費税を値上げするのか、消費税に頼らない財源を責任をもって示すのかが問われる」と強調。消費税増税絶対反対の立場から、まず、最大の無駄づかいである五兆円の軍事費にメスを入れると述べました。米軍への「思いやり予算」二千五百億円をやめれば、社会保障費の毎年二千二百億円削減をやめることができると訴えると盛んな拍手がおきました。

 志位氏はさらに、大企業・大資産家に応分の負担を求める立場を表明。大銀行十三行が年間二兆九千二百億円もの利益をあげながら、納税額は千百六十九億円だと告発し、「私は大銀行に言いたい。投入された四十七兆円の税金をそっくり返せ。税金をきちんと払え」と力を込めました。

 暮らしにかかわるどの問題でも財界中心の政治の異常なゆがみにたどりつくが、これに立ち向かえるのは財界から献金を受け取っていない日本共産党だけだと力説すると、「頼むぞ」の声があがりました。

こくた、佐々木衆院議員が訴え

 京都市では、衆院近畿比例・京都1区候補のこくた恵二衆院議員をはじめ小選挙区の六候補がせいぞろいして訴えました。こくた氏は労働法制の規制緩和や後期高齢者医療制度導入に唯一反対した「共産党を勝たせていただくことが政治を変える、そのために全力をあげる」と力を込めました。

 名古屋市では、衆院東海比例候補の佐々木憲昭衆院議員、せこゆき子元衆院議員、八田ひろ子元参院議員が決意を表明。佐々木氏は「四期十二年働かせていただいた。日本共産党を躍進させていただけるよう全力で頑張る」と訴えました。

「新鮮でした」

 「私の息子も派遣で働いていて、志位さんのおっしゃる通りです。途中で涙が出てきました」と語る京都市右京区の女性(65)は「(共産党は)財界との癒着がないところがすごくいい。本当に大きくなってほしい」と声を弾ませていました。立て看板を見て友人三人で聞きに来た大学院の男性(26)は、「大企業中心の政治に対する批判やワーキングプアの見方はその通りだと思った」と話しました。

 名古屋市で演説を聞いていた会社員の男性(24)は「これまで共産党が、雇用問題などに対し、口だけでなく実際に対処して是正させてきたことがよく分かった」と語ります。大学生の男性(19)も「自民党の話はテレビで毎日やっていてもう飽きていたけど、共産党の話を直接聞いたのは今日が初めてで新鮮でした。共産党にがんばってほしい。応援します」とのべました。