2008年9月22日(月)「しんぶん赤旗」

財界中心・アメリカいいなり

「二つの政治悪」正す

NHK 志位委員長が発言


 日本共産党の志位和夫委員長は二十一日、NHK「日曜討論」に出席し、解散・総選挙にのぞむ立場などについて野党代表と討論しました。志位氏は、「いま、国民が解決を願っている問題の根っこをたどると、『二つの政治悪』にぶつかる」とのべ、異常な財界中心、アメリカいいなり政治を告発し、それをただす、「国民が主人公」の政治への転換の展望を示しました。<発言要旨


 番組の前半で、自民党の麻生太郎幹事長は後期高齢者医療制度について「抜本的に見直す必要がある」とのべました。志位氏はこれについて、「見直しの内容が定かでない」としたうえで、「(制度の)破たんを自分で認めたということであり、これはぜひ、撤廃に追い込みたい」と表明しました。

 志位氏は、働く貧困層の深刻な実態の打開、社会保障費抑制路線の転換、無駄にメスを入れ、大企業にもうけ相応の負担を求めるなど消費税によらない責任ある財源論を縦横に語りました。

 民主党の菅直人代表代行は、「自民党は官僚の上に乗ってしか政治ができない」「間違った構造改革ではない本物の構造改革(をやる)」などと発言しました。

 司会者から、民主党と協力するのかと問われた志位氏は、「『二つの政治悪』の点では自民党と民主党に大きな違いは見えてきません。ですから、政権協力の条件はない」と指摘。一方、後期高齢者医療制度撤廃や労働者派遣法改正などの例を挙げ、「個別の課題では、政治を前に動かすための協力は大いにやっていきたい」とのべました。

 志位氏は最後に、二十四日に召集される臨時国会にのぞむ構えについて、汚染米問題における輸入自由化や規制緩和路線、働く貧困層問題と労働法制の規制緩和、社会保障費削減路線、自衛隊派兵問題におけるアメリカいいなりを示し、「本質に迫る論戦をしたい」と強調しました。