2008年10月15日(水)「しんぶん赤旗」

今の情勢にどうのぞむか

山梨県決起集会 志位委員長が発言


 日本共産党の志位和夫委員長は十三日夜、甲府市内で開かれた山梨県の党と後援会の総決起集会に出席し総選挙で必ず躍進をとげる決意、情勢に対する二つの構えと日本共産党が掲げる三つの旗印について報告しました。

いつでも解散 迎え撃つ構え

 志位氏は、麻生首相のねらった国会冒頭の解散が延び、“解散・総選挙がいつあるかわからない”情勢にのぞむ構えとして、「政権与党を論戦で正面から追いつめて、解散をかちとる姿勢が大事だ」と指摘しました。

 さらに選挙勝利の活動についても、「解散をいつでも迎え撃てるよう頑張る。解散が延びたら、『ちょっと休もうかな』としないで、延びたら延びただけ勝利の条件を広げる。この構えが大事だ」と強調しました。

 そのうえで、志位氏は解散がいつになるかわからない情勢のなかで自民、民主はどうなり、日本共産党はどういう位置にあるかと言及。自民党は民主党を攻撃する泥仕合をおこなうだけで、首相の所信表明でも「日本をこう変える」という展望をいっさい語れない、政権党としては末期的状況を呈していると指摘しました。

 民主党は早く解散にもっていこうとしたが当てがはずれ、論戦で追い詰める立場もないため、自公政権の補正予算案や法案成立に協力する党略に走り、自民党にひれふして“頼むから解散してください”と求めている状況だと批判しました。

 志位氏は、なぜこんなだらしないことになるのかと問い、自民党も民主党もアメリカいいなり、大企業中心という「二つの政治悪」を共有しているからと強調。国民の立場に立った論戦をできる立場がないから、後期高齢者医療制度廃止という、これまでの立場からみて説明のつかない態度をとり、海外派兵の審議を促進していると指摘しつつ、「財界に媚(こび)を売り、アメリカに媚を売るような政党に日本の未来をまかせるわけにはいかない」とのべました。

新しい時代の最初の選挙戦

 こうしたなかで日本共産党が掲げる「三つの旗が燦然(さんぜん)と輝いている」と情熱をこめて訴えました。

 「第一の旗は、二つの政治悪をただす。政治の中身を変えるという旗」です。

 志位氏は、派遣労働の抜本改正を求める国会論戦など「日本共産党が、どんな問題でも国民の立場でがんばりぬけるのは、アメリカいいなり、大企業中心という二つの政治悪とたたかう立場があるからだ」と述べました。

 「第二の旗は、共産党が伸びれば、政治は必ず変わる」ということです。

 志位氏は、「雇用、農業、後期高齢者医療制度という決定的場面で共産党がとった態度は、今や国民の声になり、政治を動かす力となって働いている。実績に裏付けられている」と党議席の値打ちをアピールしました。

 「第三の旗印は、民主的政権への第一歩の選挙にする」ことです。

 志位氏は、「政権交代というなら、『国民が主人公』の政府をつくってこそ初めて本当の意味での政権交代になる。そういう新しい歴史的時代が日本の歴史の中で始まった。その最初の選挙が今度の総選挙」と今回の総選挙の意義を語りました。

 「三つの旗を掲げて、今度の選挙で意気高く語って、いい結果を南関東から出そう」と呼びかけると、会場からは「よし」と声があがり、熱烈な拍手に包まれました。