2008年12月5日(金)「しんぶん赤旗」

派遣法の抜本改正で、正社員が当たり前の社会を

12・4集会での志位委員長のあいさつ


 四日の「派遣法の抜本改正をめざす12・4集会」(東京・日比谷野外音楽堂)で、日本共産党の志位和夫委員長がおこなった連帯のあいさつは次の通りです。


 日本共産党を代表して、熱い連帯のあいさつを送ります。

 いま大企業は、景気悪化を口実に、派遣労働者、期間労働者などの大量首切り計画をつぎつぎと進めています。その引き金をひいたのは世界一の自動車企業トヨタ、それに続いたのは日産、マツダ、スズキ、いすゞなどの自動車産業であり、電機産業です。さらに他の業界にも広がり、一大社会問題となっています。

 首切りをすすめている大企業は、「景気悪化で仕事がないから仕方がない」といいます。しかし、みなさん、トヨタは、減益といってもなお年間六千億円もの利益を見込んでいるではありませんか(「そうだ」の声)。十三兆円ものため込みをしているではありませんか(「そうだ」の声)。株主への配当をこの八年間で五倍も増やしているではありませんか(「そうだ」の声)。それらの巨額のもうけとため込みは、正社員を非正規労働者におきかえて、搾りに搾りあげて涙の上に得たものではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

 景気の良いときは非正規への置き換えでもうけ、悪くなったらモノのように使い捨てる。突然の通告によって職を奪い、寮から追い出し、師走の寒空に放り出す―大企業のこんな横暴勝手は絶対に許すわけにはいきません(「そうだ」の声、拍手)。大企業は無法な首切りを中止せよ。雇用を守る社会的責任を果たせ(「そうだ」の声)。声をそろえて要求しようではありませんか。(「よし」の声、拍手)

 そしていま起こっている雇用大破壊は、政治の責任を厳しく問うものとなっています。「労働法制の規制緩和」の掛け声で、派遣労働という「いつでも使い捨て自由」の働かせ方を横行させてきたことが、最悪の形で猛威をふるっています(「誰のせいなんだ」の声)。いまの雇用大破壊は、政治が引き起こした「政治災害」だということを、私は厳しく批判したいのであります。(「そうだ」の声、拍手)

 労働者派遣法は、「使い捨て」労働を劇的に広げた一九九九年の原則自由化前に戻し、日雇い派遣は全面禁止するとともに、登録型派遣は原則禁止にすべきではないでしょうか(「そうだ」の声、拍手)。偽装請負など違法行為があった場合には、派遣先に正社員化の義務を負わせる「みなし雇用」を日本でもつくらせようではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

 派遣・期間労働者に対する無法な首切りを許さないたたかい、正社員化をめざすたたかいと私たちも連携しながら、それと一体に、労働者派遣法の抜本改正をめざすたたかいを前進させるために、みなさんといっしょに頑張りぬきたい。この日本を正社員が当たり前のまともな社会にしていこうではありませんか。(「そうだ」の声、大きな拍手)