2009年3月6日(金)「しんぶん赤旗」

総選挙勝利へ活動の飛躍を

日本共産党幹部会開く

志位委員長が報告


 日本共産党は五日、党本部で幹部会を開き、新しい政治局面のもとで総選挙勝利をめざす活動をどう飛躍させるかについて意思統一しました。志位和夫委員長が常任幹部会を代表して、(1)現局面の特徴と総選挙勝利をめざす政治的構え(2)激動と転機にある情勢のもとでの共産党の役割(3)活動の到達点と強化方向―の柱で報告しました。


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(写真)幹部会で報告する志位和夫委員長=5日、党本部

 政局は、小沢一郎・民主党代表の公設秘書逮捕という事態も受け、きわめて流動的で不安定な局面に入っています。志位氏は「選挙勝利へこれからは一日一日が正念場になる」と強調。「論戦とたたかいで解散に追い込む」ことと、「国民の要求・苦難にこたえる活動」を堅持してたたかう、四月ないし五月の総選挙の可能性が生まれているもとで全党が臨戦態勢をとり攻勢に打って出る、七月の東京都議選勝利へ支援を集中し、一つひとつの中間選挙で勝利し総選挙勝利のうねりをつくっていく―という政治的構えを確立し活動の飛躍をかちとろうとよびかけました。

 激動と転機にある情勢のもとで、政党の真価が問われています。「このもとで、国民の利益にたって奮闘する日本共産党と、激動の情勢に対応できず、党略にあけくれる『二大政党』との対比が鮮やかに浮き彫りになっている」―こうのべた志位氏は、雇用破壊に反対するたたかい、経済危機から国民生活を守るたたかい、大きく変化する世界への対応、金権政治一掃の問題などで、日本共産党が果たしている役割とかけがえのない値打ちについて、政局・政略を優先する自民、民主など他党との対比で、縦横に語りました。

 志位氏は、総選挙勝利をめざす活動の到達点について、(1)全国で六百五十万票以上という得票目標からみてどうか(2)宣伝戦でも組織戦でも、あらゆる活動で他党を凌駕(りょうが)する活動になっているかどうか―という「二つの基準」でつねに到達点を自己点検することの重要性を強調しました。

 この基準にてらして、この間の到達点をみると、全党の奮闘で勝利の可能性と条件をつくってきたことに確信をもちつつ、従来の延長線上の活動では勝利の保障はない、活動の飛躍なくして勝利なしという両面をとらえることが必要だとのべました。

 志位氏は、全党の奮闘でつくってきた勝利の可能性と条件について、次の点をあげました。

 ○国民の苦難軽減の取り組みを通して「困ったときは共産党」という社会的評価を得られるような信頼の絆(きずな)を国民との間に築いてきた

 ○「綱領を語り、日本の前途を語り合う大運動」が画期的な運動に発展している

 ○全党の努力で党勢拡大の上げ潮の流れを継続している

 同時に、「活動の飛躍なくして勝利なし」ということをあらためて示したのが、この間の中間選挙の結果です。全体として前進の流れをつくりながらも、得票を減らし議席を失ったところ、得票を増やしたが競り負けたところもあり、何より得票目標比では伸ばし方が足りません。志位氏は、ここには、党派間のたたかいが激烈になっていることや反共シフトがしかれていることが反映しているが、党の活動が「飛躍をつくるにはいたっていない」現状にとどまっていることを直視するよう訴えました。

 では、いかにして活動の飛躍をつくるのか。志位氏は、「どうやってすべての支部、すべての党員の参加する活動にしていくかが最大のカギになっている」とのべ、そのためにどういう努力が必要かについて、前進している地区委員会からの聞き取りも踏まえて、以下の問題を提起しました。

 第一、得票目標をあらためて明確にして、生きたものにすること

 第二、すべての支部、党員に指導・援助の手が届くよう、機関態勢を強化すること

 第三、支部会議を週一回、定期的に開催できるように援助の手をつくすこと

 志位氏は、これらの点ですべての支部、党員が参加する活動をつくることが「選挙戦に向けた臨戦態勢になる」と力説しました。

 そのうえで、総選挙勝利をめざす課題について、(1)立党の精神を発揮して、国民の苦難を軽減する取り組みを強める(2)大量政治宣伝の強化、対話・支持拡大の大波を起こす(3)「大運動」「集い」を百万を超える規模に発展させる(4)党勢拡大運動の水準を量・質ともにさらに高いものに発展させる(5)青年・学生のなかでの活動を強化する―ことを提起しました。

 報告をうけ、十一人が発言し、志位委員長がまとめを行いました。幹部会は報告とまとめを幹部会の決定として確認しました。