2009年7月26日(日)「しんぶん赤旗」

高校学費無償・返済不要の奨学金を

教育費でも日本の異常正そう

志位委員長が提案


 日本共産党の志位委員長は25日、都内での街頭演説で、「日本の教育費の世界に類のない異常をただそう」と訴え、高すぎる教育費負担の軽減策を提言しました。

 志位氏は、「ルールある経済社会」をつくろうと提唱するなかで、「いまの日本の学費、教育費はあまりにも高すぎます」と指摘。「それが多くの子どもの未来を奪い、家計にたいへんな負担を与えています」と告発しました。

 「学費が払えず、泣く泣く進学をあきらめる。退学する。こういう状態は、おとなとして決して放置できるものではありません」「家計の3分の1もが教育費に使われてしまう事態は、まともな社会とはいえません」。志位氏がこう力を込めると聴衆もうなずきます。

 OECD(経済協力開発機構)加盟30カ国の中で、高校の授業料をとっているのは日本を含めて4カ国だけです。返済不要の給付制奨学金がないのも日本など3カ国しかありません。

 志位氏は、「世界では高校の学費は無料が当たり前です」「若者が(高校や大学の)卒業と同時に奨学金で多額の借金を背負う。こんなひどいことは放置できません」と力説しました。

 その上で、日本共産党の提言として、「高校生は公立でも私立でも国の制度として学費を無償にする」「返済不要の給付制奨学金制度を創設する」という政策を訴えました。

 志位氏は「ヨーロッパでは当たり前のルールを教育の面でもつくろうではありませんか」と訴え、盛んな拍手を受けました。