2009年7月22日(水)「しんぶん赤旗」

総選挙で何を訴えるか

NHKインタビュー 志位委員長語る


 日本共産党の志位和夫委員長は21日、衆院解散直後のNHKの各党インタビューで次のように述べました。

 ―共産党は先日の都議選で13議席あった議席を8議席へと減らしました。自民党と民主党が争うなかで、共産党としては今回なにを訴えてたたかいますか。

 志位 都議選の結果は、議席を減らしたことは残念だったんですが、直近の2007年の参議院比例票で東京で獲得したのは55万票でしたから、71万票にそれを増やしたという点での押し返しができたということは、これは大事な次につながる成果だと思っております。

 私たちは、今度の総選挙でまず何よりも訴えたいのは、自公政権に対して退場の決定的な「審判」を下そうということです。それを訴えて選挙をやっていきたいと思います。自公政権によって、多くの国民のみなさんの暮らしの安心と希望が奪われてしまった。もはや一日も長くこの政権が続くことは“百害あって一利なし”というのが国民のみなさんの圧倒的多数の気持ちですから、この審判を下すと、これが第一点です。

 それから、もう一つは、自公政権を終わらせた後に、どういう新しい日本をつくるのか、どういう進路を選ぶのか、という進路の「選択」を問うていきたい。

 私たちは、財界や大企業があまりに野放図にもうけをむさぼって、そして国民の生活が痛めつけられている。この転換が必要だと考えています。

 それから、外交の問題では、なにかというとすぐ軍事で身構える、「軍事同盟絶対」というところから抜け出して、自主・自立の平和外交に転換していく。こういう課題を訴えていきたいと思います。

 ―先日から「建設的野党」という言葉を使われていますが、「建設的野党」というのは具体的にはどういう野党なんですか。

 志位 私たちは、今度の選挙で自公政権を退場に追い込む「審判」を下そうということを訴えます。それでは、退場した後にどういう政権ができるのかということを考えますと、私たちが参加した政権がすぐできれば一番いいんですが、まだそこまではいってないという条件のもとで、民主党中心の政権になる可能性が大きいわけですね。このときに私たちがどういう対応をとるかということを考えました。

 民主党の政策を見ますと、やはり財界中心、あるいは軍事同盟から抜け出していくという内容は見えません。ただ、私たちと個別の政策では一致することがある。同意できない点もある。こういう状況ですから、私たちは民主党中心の政権ができた際には、簡単にいいますと、国民の立場でいいことには協力する、悪いことにはきっぱり反対する。是々非々ですね。しかも、私どもの方からいろんな積極的な提起もいたしますから、“行動する是々非々”といっておりますけれど、そういう立場で新政権には対していきたいということで、「建設的野党」という言葉を使いました。