2009年8月25日付「しんぶん赤旗」

新しい歴史の幕開けとなる選挙

最後までの奮闘で党の躍進を

志位氏訴え

甲府・松本・長野


はたの・山口候補も

 「新しい歴史の大きな幕開けとなる選挙。日本共産党の躍進で『国民が主人公』の日本の将来像を新しいページに書き込もう」―。日本共産党の志位和夫委員長は24日、山梨県甲府市と長野県松本市、長野市の3カ所を駆け巡り、「文字通り最後までの奮闘で、なんとしても躍進を勝ち取らせてください」と気迫をこめて訴え、一票を争う大激戦となっている比例代表選挙での躍進を呼びかけました。

 「自公政権の退場は決定的流れとなっています」。こう訴えた志位氏は「国民が主人公」となる日本をつくるための日本共産党の方針を力説しました。

 このなかで、軍事費と大企業・大資産家を『聖域』とせず、改革のメスを入れる日本共産党の責任ある財源論を紹介した志位氏は「そんなことをしたら企業の国際競争力がなくなる」という財界の主張にもキッパリ反論。大企業は製造業だけで120兆円ものため込み金(内部留保)をもっていることを明らかにし、「『国際競争力』という掛け声で、正社員を派遣労働に置き換え、社会保障をボロボロにしてきたのが一部の巨大企業」「本当の『国際競争力』というなら、働く人、モノづくりを支える中小企業、日本の食を支える農業こそ大事にすべきではありませんか」と述べると、聴衆から大きな拍手がわき起こりました。

 松本駅前で、共産党のマニフェストを手に演説を聞いていた女性(31)は「民主党が政権をとっても不安は残る。弱い人の立場にたって頑張れる共産党だから大企業にもモノが言えると思った」。通りがかりの会社員の男性(30)も「みんな今の政治を変えたいと思っている。『建設的野党』で国民のために政治を動かすという志位さんの話はうなずける」と話し、最後まで耳を傾けました。

 甲府駅前では、暑い日ざしが照り付けるなか、応援の太鼓の音とともに「がんばれ」の掛け声。志位氏は衆院比例南関東の、はたの君枝候補らとともに「南関東ブロックで私の議席を必ず確保し、二つ目の議席を獲得するため、ご支持の輪を広げに広げぬいてください」と訴えました。松本、長野駅前では多くの群衆を前に、「北陸信越ブロックでは前回ギリギリのところで残念な思いをしました。今度は、この激しいたたかいを競り勝たせてください」と、衆院比例北陸信越ブロックの山口のりひさ候補(長野1区重複)の勝利を訴えました。

 はたの候補は、「日米FTAが締結されたら農家は壊滅的打撃を受けます。大本にはアメリカ、財界いいなりの政治があります。アメリカにも大企業にもモノが言える日本共産党を伸ばして農業を守りましょう」と気迫の訴え。山口候補は「日一日と新しい政治を切り開きたいという国民の思いが広がっている。どうしても私を国会に押し上げていただき、暮らしを守る、食料・農業を守る、憲法を守り戦争と核兵器をなくす、三つの仕事をさせてください」と力を込めました。

 山梨県南アルプス市の果樹農家、野田伸二さん(57)は、志位氏が食料と農業の異常を告発したことに、「果樹農家は将来に不安がいっぱい。果樹をつくれなくなって荒廃地となったところも増えている。日米FTAは農家の首をしめるようなものだ」とのべ、日本共産党への期待を語りました。