2010年2月9日付「しんぶん赤旗」に掲載

町工場の危機打開へ勇気

志位さんの質問に中小業者

単価切り下げに泣いてきた


 「町工場は『日本の宝』。灯を消してはならない」。8日の衆院予算委員会で、中小企業政策の抜本的転換や緊急の固定費補助を厳しく迫った日本共産党の志位和夫委員長の追及に、各地の中小業者から感想が寄せられました。


東京・大田区

 東京都大田区で金属部品加工業を営む業者(63)は、こう話します。

 「町工場の現場がどれだけ大変な実態か、そのなかで何を求めているのか、われわれの気持ちにぴったりの質問をしてくれて本当にうれしかった」

 リーマン・ショック以来の仕事の激減はいまだ続いているといい、「大田の町工場の半数近くが貸工場ですが、家賃が払えず機械ごと追い出されるといったことが起きています。4000を超える町工場の灯が消えるようなことがあっては日本経済の危機にもつながります」と述べました。

 「そこで私たちは、この危機を乗り越える上で町工場の家賃補助などの『固定費補助』を求めています。きょうの質問で、われわれ町工場の者が営業と生活を守る運動への勇気をもらいました」

愛知・豊田市

 志位委員長が下請け中小企業の単価たたきをとりあげたことについて、豊田市で自動車関連部品の加工をしている零細業者は「よういってくれた」と感謝しています。

 志位委員長が、大企業と下請け中小・零細企業の労働者の賃金に大きな格差があり、その背景に下請け単価の問題があると指摘したことに、この業者は「そのとおりだ。いい質問をしてもらった。よく調べて、いい点を突いたと思う」と語っています。一番下の下請けであるこの業者の労賃はトヨタの1次下請けの3分の1ほどで、「そうやってわれわれは泣いてきた」といいます。

 「それでいて、トヨタ本社は、半期で何千億円も利益がでることに納得できない。共産党さん。がんばってください。応援します」

大阪・生野区

 大企業の無法な下請け単価の切り下げ問題を追及する志位さんの質問に、何度もうなずいていたのは、中小零細企業が立ち並ぶ大阪市生野区内の製造業者(57)です。

 自動車などの部品をつくり続け35年になります。リーマン・ショック以降、所得は3分の1に。1月は仕事がゼロになりました。「つぶれるんちゃうかと思った」と声を落とします。

 「単価の切り下げも、嫌とはいえない。志位さんの言う通り。民主党にはちょっと期待したけど、いっこも変わってない。そりゃ大企業から献金をもらってるしな。共産党(の議席)がもっと伸びてくれないと」と語りました。