2010年4月9日付「しんぶん赤旗」に掲載

志位委員長、門候補を応援

府民の力で 京都知事選新しい政治の“門”開こう

京都知事選 11日投票


 「いのちの平等」「くらし再生」の門(もん)知事誕生で、日本の新しい政治を起こそう―。日本共産党の志位和夫委員長は8日、京都府知事選(11日投票)最終盤に、門ゆうすけ候補(「民主府政の会」)応援のため、告示直前に続き2度目の京都入り。京都市内と宇治の2カ所で、門候補と共に演説しました。


 選挙戦は、退場の審判を受けた自民・公明、公約・期待を裏切る民主各党による“相乗り”の現職候補に対し、門候補が攻勢をかける大激戦の展開。門候補の人柄と政策に熱い期待が広がっています。

 門候補は、「人と命を大切にする京都府政の再生に向け、最後まで一緒に頑張ろう」と訴え。子どもの医療費無料化の基準の引き上げ、国民健康保険料の引き下げなど、「いのちの平等」を目指す政策に力を込めました。

 門候補は、「国に対してはっきりモノを言う」とし、「せっかく交代した政権の後戻りをさせない」と強調。「政治を前に動かしたい願いを私に託してほしい」と呼びかけました。

 志位氏は「激しく追い上げている門さんを府民の力で知事に押し上げてください」と切り出し、門候補には相手陣営からも「人格、実績、社会観において優れた方」(府医師連盟会長)、「庶民のための医療をやってきた」(自民党参院議員)と高い評価が寄せられていると指摘。自民党府連元幹事長が「京都市内では負ける恐れがある」と話していることにふれながら「支持を広げきり、勝利を必ず」と訴えました。

 志位氏は、門候補に「三つの願い」を託そうと呼びかけました。

 一つは、「いのちの平等」の願いです。

 志位氏は、高すぎる国保料の問題で、国の補助金減らしに追い打ちをかけたのが現知事だと強調。7億円の府独自の国保補助金をゼロにした上に、国保料を払えない家庭から国保証を取り上げる通達まで出した現職を批判しました。

 日本共産党の国会質問がきっかけとなり、東京・板橋区でも低所得滞納世帯の保険証の取り上げをやめたことを紹介し、国保料の値下げと保険証取り上げ中止を訴えました。

 子どもの医療費助成では、「通院3歳未満」は「あまりに遅れている」とのべ、東京都の石原知事ですら都民におされて中学校卒業までの助成に踏み切ったことを指摘。「門さんで京都府政に福祉の心を取り戻そう」と訴えると、大きな拍手がわき起こりました。

 二つ目は、「京都のくらしと経済立て直し」の願いです。

 志位氏は、現知事が大企業の誘致補助金に巨額の税金を費やす一方で中小企業や商店への予算を削ってきた結果、京都府は、事業所の減少率でも、非正規雇用の広がりでも「全国ワースト2位」になったと告発しました。

 地上デジタル化に対応するための府立高校用テレビ191台を東京の大手企業に一括発注した問題でも怒りが広がっていると指摘。「門さんで雇用と中小商工業、伝統・地場産業を応援する府政へと転換し、京都経済を立て直そう」と訴え、盛んな拍手を受けました。

 三つ目は、「京都から日本の政治を変えたい」という願いです。

 志位氏は、いま国政では、後期高齢者医療制度の廃止先送りや、「姥(うば)捨て山」を拡大する「新しい制度」の検討に怒りが広がっていると指摘。「門さんが知事になって、政府にきっぱりと廃止を求めれば、永田町は大激震です」、「国民の期待を裏切った民主党、国民からレッドカードをつきつけられた自民党に担がれた人に京都の未来は託せません」と力説しました。

 最後に志位氏は、相手陣営の「(門候補には)共産党が後ろについている」という“攻撃”について、「『後ろ』ではなく、『前』に一緒に立って堂々と応援しています」と反論。京都でも医師会長が、「旗印だけをみれば、ある革新政党が最もわれわれの主張に近かったりもする」とのべていることにふれながら、「無党派の方々と日本共産党との共同こそ、新しい政治を起こす一番の力になります。新しい政治の“門”を開けるのは府民の力です」と力説しました。聴衆はこれに大きな拍手でこたえました。