2010年6月15日(火)「しんぶん赤旗」

米国と財界への忠誠に踏み込む

代表質問 志位委員長が感想


 日本共産党の志位和夫委員長は14日、国会内で記者会見し、代表質問に対する菅直人首相の答弁について「『政治とカネ』の問題、普天間基地の問題について、鳩山首相の辞任で一件落着にしてしまうという姿勢がいよいよあらわになった」と語りました。

 「政治とカネ」の問題では、「けじめがついた」「国会招致は国会が決めることだ」との答弁に終始したことを批判。菅氏がこれまで金権疑惑のたびに時の総理大臣に証人喚問を要求してきたことをあげ「自分が総理になると、これは『国会で決めることだ』と、イニシアチブを果たさない立場に立った」と厳しく批判しました。

 米軍普天間基地の問題では、沖縄県民の合意を得られるかどうかに答えられず、かつて「抑止力」論を否定した自らの立場を変えた理由も説明できなかったことを指摘。「アメリカに忠誠を誓うというところに踏み込んだ姿があらわになった」と述べました。

 経済政策では、「『強い経済』というが、大企業中心の経済政策の転換は語らなかった」ことを批判。大企業減税の穴埋めに消費税を増税するという財界の要求に対して追随するかどうかにも答えがなかったことを指摘しました。

 志位氏は、「端的にいって、米国には忠誠を誓う。財界への追随を明確にする。この道に踏み込み、ここに“後ろ盾”を得て『長期・安定』政権をめざす。これが菅政権の本質的な路線だということが今日の論戦を通じてはっきり浮かび上がった」とのべました。