2010年6月26日付「しんぶん赤旗」に掲載

普天間問題

沖縄県民の総意どの候補が代表するか

“三つのモノサシ”で見極めを

イジュ氏応援 志位委員長が訴え


 日本共産党の志位和夫委員長は25日、参院選で全国が注視し、大激戦となっている沖縄県に入り、沖縄市、豊見城市、那覇市の街頭から、比例選挙での日本共産党の躍進と沖縄選挙区での県民共同候補、イジュ(伊集)唯行さんへの支持を呼びかけました。


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 志位氏はまず、菅直人首相が23日の「慰霊の日」に沖縄に来て、米軍新基地を名護市辺野古に押し付ける「日米合意」の方針を示すとともに、県民との「話し合いは追悼式への出席をスタートとしたい」とのべたことに言及。沖縄戦の犠牲者を追悼し、「基地のない沖縄」への決意を新たにする日を、辺野古への新基地押し付けの「スタート」にするといってはばからない菅民主党政権に、県民の厳しい審判を下そうと怒りを込めて呼びかけました。

 その上で、有力3氏が立候補している同選挙区で、誰が「普天間基地の閉鎖・撤去」「県内移設絶対反対」という県民の総意を代表する人か、候補者をはかる“三つのモノサシ”を示しました。

第一のモノサシ

 “第一のモノサシ”は、普天間問題の解決の展望を示しているのは誰かということです。

 自民党公認候補、社民党推薦候補は「県外移設」を主張しています。志位氏は、「移設先探し」では結局辺野古に戻ることを証明したのが鳩山政権だったとのべ、「破たんした『移設先探し』にしがみついている候補者では展望は決して開けません」と指摘。「苦しみは『移す』ものではなく、『なくす』ものです。普天間問題は、無条件撤去を掲げるイジュさんと日本共産党の勝利でこそ解決の展望が開けます」と力説しました。

 普天間基地に苦しむ宜野湾市では「辺野古移設反対」の市民が96%で、そのうち75%が無条件撤去を求めていることを世論調査から示し、「ここにこそ『沖縄の心』が象徴的にあらわれています」と訴えました。

第二のモノサシ

 “第二のモノサシ”は、「基地を押し付ける政権・政党にくみしない」の立場を貫くのは誰かということです。

 志位氏は、自民党候補が「県内移設反対」をいうが、もともと「県内移設」を進めてきたのは同党であり、参院選でも「米軍再編を着実にすすめます」との公約を掲げていると指摘。社民党は「基地押し付け」の民主党と全国各地で選挙協力をおこない、沖縄でも民主党の応援を求めているとのべ、「こういう姿勢でどうして県民の総意を国会に届けることができるでしょうか」と訴えました。

 イジュさんと共同する日本共産党は、「県内移設」に最初から反対するとともに、訪米して米国政府にも直接、無条件撤去を求めてきた政党だとのべ、「保守、革新を問わず、『基地のない平和な沖縄』を願う県民と日本共産党が手を携えてこそ、明るい未来が開けます」と力を込めました。

第三のモノサシ

 “第三のモノサシ”は、将来的には日米安保条約をなくし、「基地のない平和で豊かな沖縄」をめざす立場を堂々と掲げているのは誰かということです。

 志位氏は、「海兵隊は抑止力」というが、「侵略力」こそ正体だと強調。イジュさんと日本共産党は、“アメリカいいなり”の大本にある日米安保条約を廃棄し、日米友好条約を結ぼうと訴えているが、「世論調査でもこれがいまや県民多数の声になっています」とのべました。

 最後に志位氏が、“三つのモノサシ”に合格するのは選挙区ではイジュさんだけで、政党では日本共産党だと、支援の輪が革新、保守を問わず、日に日に大きく広がっていることをのべて支援を呼びかけると、どこでも大きな拍手や指笛が響きました。