2010年11月24日(水)「しんぶん赤旗」

歴史動かす勝利を

街頭政談演説 志位委員長が訴え

　現知事をイハ洋一さんが猛追し大激戦となっている沖縄のたたかいで２３日、那覇市内で、イハさんの街頭政談演説が行われました。志位和夫・日本共産党委員長、福島瑞穂・社民党党首、糸数慶子･沖縄社大党委員長の推薦3政党党首が勢ぞろいし､「激戦を勝ち抜いてイハさんを」と呼びかけました。

３党首勢ぞろい　那覇

　会場の県庁正面・パレットくもじ前は、開会前から若者や女性、子ども連れも目立ち、多くの県民で埋まりました。

　「この選挙に勝って新しい沖縄をつくっていきましょう」と訴えたイハさん。「新基地を許せば、子や孫に基地を押し付けることになります」と強調するとともに、「１２年間、県民を忘れた県政から『県民のための県政』を取り戻します」と福祉、医療、１次産業と観光業を守り振興する決意を語り、「みなさんのお力で何としても勝たせてください｣と訴えました｡

　志位氏は相手陣営について、マスメディアが民主党本部は「暗黙の支援」だと書き、自民、公明は党をあげて支援していると指摘。本土の民主と自民・公明は普天間基地の「辺野古移設」押しつけで同じ穴のむじなであり、「『県内移設』押しつけ連合に負けるわけにはいかない」と呼びかけました。

　一方、イハ陣営は日本共産党、社民党、社大党の３党ががっちりスクラムを組み、経済界のなかでも「今度はイハさん」の声が広がっていると指摘。「保守・革新の垣根を越え、平和を願う『沖縄の心』を一つに集め、イハ洋一さんを必ず」とこん身の力で訴えました。

　普天間問題について志位氏は、「争点は単純明快。『県内移設反対』を堂々と主張するイハさんか、『県内移設反対』を『言わない』現知事か」だとし、「イハさんを押し上げれば必ず基地は動く。普天間問題に終止符を打ち、『基地のない沖縄』への道を開こう」と呼びかけました。

　経済では、相手がイハさんを「宜野湾市を暗くした」と攻撃していることについて、地元紙でも「伸びゆく宜野湾市」と評価していることもあげて反論。くらしの問題では、イハさんの勝利で県立病院や県立看護学校を守り、「福祉の心」をとりもどそうと心から訴えました。

　最後に、「県民が一つにまとまれば必ず歴史は動きます。そのことは、本土復帰への決定的な力となった１９６８年の三大選挙が証明しています。再びイハさんの勝利で歴史を動かそうではありませんか」とよびかけると、聴衆は「ウオーッ」の大歓声と拍手で応えました。

　糸数・社大党委員長は「イハさんの勝利で、６５年間県民を翻弄（ほんろう）してきた基地問題に決着を」、福島・社民党党首は「沖縄に新たな基地はいらない。沖縄の思いを実現できるのはイハ洋一しかいない」と訴えました。

　医療従事者の男性（２３）＝那覇市＝は「基地は沖縄にいりません。イハさんは、どの人よりも覚悟が違う。子どもの虐待や育児放棄の話を医療現場でよく聞くので、大本にある貧困問題をぜひ解決してほしい」と話しました。