2011年2月26日(土)「しんぶん赤旗」

大企業呼び込みから中小企業応援へ

千葉で演説会 志位委員長訴え


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(写真)志位和夫委員長を迎えて開かれた日本共産党演説会=25日、千葉市

 日本共産党千葉県委員会は25日、千葉市内で志位和夫委員長を弁士に県議選・千葉市議選(4月10日投票)、市町議選(同24日投票)での必勝を期して演説会を開きました。志位氏は、経済、貿易、税と社会保障、外交、地方政治の各分野で大いに展望を語り、聴衆は盛んな拍手と声援を送りました。

 現在の千葉県の姿は、住民税は47都道府県中で5位と高いのに、教育費は45位、老人福祉費や民生費は47位と最低です。

 志位氏はこのゆがんだ県政を支えているのが自民、民主、公明など事実上の「オール与党」だと告発。第一に、暮らし・福祉一番の県政への転換を訴えました。

 高すぎる国保料の問題では、民主党政権が昨年5月の通達で、(1)市町村の一般会計から国保会計への繰り入れをやめ、保険料を引き上げよ(2)「収納率向上」のために保険証の取り上げ、保険料の取り立てを強めよ―と号令をかけ、住民の苦しみに追い打ちをかけていることを厳しく批判。県の姿勢も問題だと首都圏最悪の国保証取り上げ率(10・1%)を告発し、国庫負担の引き上げと県の補助金の復活で国保料の大幅な値下げを実現しようと訴えました。

 千葉県は、特別養護老人ホームの人口千人当たりのベッド数も全国最低。入所待機者は約1万8千人もいます。

 志位氏は、党県議団が一貫して増設を求める中で引き上げさせた県の整備補助金を拡充させようと力説しました。

 第二に、志位氏は、大企業呼び込み政治から中小企業応援への転換を訴えました。

 志位氏は、千葉県では「巨大開発をやれば企業がくるという破たんした神話にいまだにしがみついている」と、幕張新都心など「4角構想」といわれた開発も総崩れで、千葉マリンスタジアム175個分という空き地を生んだことを指摘しました。それなのに県は“企業が来ないのは空港、港、道路が足らないからだ”と、いっそうの巨大開発に走っていると批判しました。

 その上で党県議団が提案している住宅リフォーム助成について、いすみ市では、3200万円の予算で3億5700万円の仕事をつくっていることを指摘。党県議団を伸ばして実現をと訴えました。

 「県民の願いで県政を動かす」という点では、子どもの医療費助成を県の制度として小学校3年まで拡充してきたのは県民の運動の成果だと指摘。同時に「市町村が望んでいない」という県の言い訳など、当局の「方便」を打破してきたのは党県議団の奮闘だったと述べ、日本共産党を伸ばして小6まで拡充し、一部負担なしの完全無料化をと訴えました。

 演説会ではいっせい地方選の予定候補者が紹介され、小松実、丸山慎一両県議、野本信正千葉市議が決意を表明しました。千葉県が誘致したソーラーシリコンテクノロジーの不当解雇とたたかう労働者が応援のあいさつを述べ、志位委員長と固く握手しました。