2011年6月10日(金)「しんぶん赤旗」

大連立策動―危険性と二大政党支配の行き詰まり

志位氏


 志位和夫委員長は9日の会見で、民主党と自民党の大連立に向けた動きが活発になっていることについて聞かれ、「大きな危険性があると同時に、『二大政党』による支配が行き詰まりをきたしているという二つの面がある」と述べました。

 志位氏は、大連立で両党が進めようとしていることは、被災者不在の上からの復興計画の押し付けや、税と社会保障の一体改革と称する消費税増税、憲法改定に道を開く動きなどだと指摘。「国会の第1党と第2党が手を組んで、国民のくらしと平和、民主主義に反する暴走を進める大きな危険性があり、厳しく警戒しなければならない。われわれは危険を直視して立ち向かう」と語りました。

 その上で志位氏は「もう一つの面は、『二大政党』による政治支配が行き詰まりをきたし、破綻しつつあるということだ」と強調しました。

 志位氏は、この10年間、自民の一党支配が立ち行かなくなり、保守「二大政党」による政権交代で自民党政治の延命を図ろうとしてきたが、それがうまく作動しないなかで、今回の大連立策動が起こっていることに特徴があると言及。「仮に大連立に行くとすれば、支配する側にとってまた一つ余裕がなくなる。それは、国民の『本当の政治とは何か』を見極める探求のプロセスを進めることにもつながり得るものとなるだろう」と語りました。