2011年7月30日(土)「しんぶん赤旗」

復旧遅れ・原発に怒り

JA全中が代表者集会

志位委員長があいさつ


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(写真)東日本大震災対策・基本農政確立対策全国代表者集会。あいさつするのは志位和夫委員長=29日、東京都千代田区の東京会館

 全国農業協同組合中央会(JA全中)は29日、大震災対策と基本農政の確立を求める全国代表者集会を東京都内で開きました。被災県の代表から、復旧作業がいっこうに進まず、東京電力福島原発事故による農畜産物への被害が拡大・悪化していることへの怒りや憤りが相次ぎました。

 集会には、岩手、宮城、福島の被災3県をはじめ都道府県の代表ら1000人を超える人が参加。主催者を代表してあいさつした茂木守会長は、財界がすすめる環太平洋連携協定(TPP)への交渉参加について「言語道断」と批判。牛肉の放射線汚染についても、「政府の対応は民間任せであり、消費者の不安や農家の気持ちを無視したものだ」とのべました。

 重点要請の説明にたった、福島県農協中央会の庄條徳一会長は、「加害者の東電は謝らず、原発被害者の生産者がなぜ廃業しなければならないのか、命を絶たなければならないのか。がまんも限界だ」と思いをぶつけました。

 宮城県の栗っこ農協の菅原章夫組合長も、農地は、ヘドロやがれきが放置されたままで、放射線に汚染された肉牛と稲わら対策で忙殺されているとしながら、「1回も謝罪にこない東電は企業の資質が問われている。このままだと殺される。みなさんいっしょに立ち上がろう」と訴えました。

 各党の代表があいさつ。日本共産党からは志位和夫委員長と高橋ちづ子衆院議員が壇上に並びました。志位氏は、「発言をきいて、怒りがひしひしと伝わってきました。『もう黙っていられない』という決意も、しっかり受けとめさせていただいた」と応じました。農業の復興、原発被害の補償問題、TPP交渉参加反対など日本の農業と食料の再生・復興に向けた連携を訴えると、会場からは何度も拍手が起きました。

 志位、高橋の両氏は最後まで参加し、いっしょに「要求実現までがんばろう」とこぶしを突き上げました。 (志位委員長のあいさつ)