2012年11月29日(木)

国政全体の方針を示すのが責任ある政党

「卒原発」掲げる新党について 志位委員長が会見


 日本共産党の志位和夫委員長は28日の記者会見で、「卒原発」などを掲げて嘉田(かだ)由紀子滋賀県知事が新党を立ち上げたことについて所見を問われ、政党のあり方、選挙のやり方という二つの点から問題点を指摘しました。

 政党のあり方という点で志位氏は「原発問題は大変重要ですが、それだけで政党を解散したり、つくったりするのは、政党の本来のあり方、まともなあり方とはいえないのではないか」と指摘しました。「政党というからには、経済や外交など日本の進路やビジョンを明らかにし、全体像をしめすのが、責任ある政党です」と述べました。

 選挙のやり方という点について志位氏は、「昨日の会見をみても、原発以外の問題は白紙という感じでした。これでは原発以外の問題について『白紙委任状』を国民に求めることになります。これは民主的なやり方をたがえています」と語りました。

 このなかで志位氏は小泉純一郎元首相が「郵政民営化」だけを争点にした郵政選挙(2005年)にふれて、「自民党は大勝しましたが、その議席をつかってやったのは『構造改革』によって、貧困と格差をひどくすることでした。シングルイシュー(一つの争点)で白紙委任(を求める)というやり方はよくありません」と強調しました。

 そのうえで、「日本共産党は、『即時原発ゼロ』がもっとも責任ある現実的提案だと考えています。現に大飯原発以外は停止しており、再稼働をやれというのが非現実的です。もっとも責任ある提案が原発ゼロです。この旗を堂々と掲げてたたかいたい」と述べました。