2012年11月30日(金)

宇都宮さんで

「人にやさしい東京」を

志位委員長が応援


 石原慎太郎前知事の辞職に伴う東京都知事選が29日、告示されました。投票は総選挙と同日の12月16日。広範な都民から推された前日本弁護士連合会会長の宇都宮けんじさん(66)=日本共産党、日本未来の党、社民など支持=は千代田区有楽町マリオン前で第一声を上げました。日本共産党の志位和夫委員長が応援に駆けつけました。


 知事選にはほかに、石原氏が後継指名した猪瀬直樹前副知事(66)=公明、維新支持、自民支援=、前神奈川県知事の松沢成文氏(54)らが立候補。石原都政を転換して「人にやさしい都政」を取り戻すのか、石原都政の継続を許すのかの真っ向対決です。

 マイクを握った宇都宮さんは、弁護士としてサラ金の多重債務者救済、「年越し派遣村」、東日本大震災・福島原発事故の被災者救援などに取り組んだ経験を述べ、「この経験から石原都政13年7カ月を評価すると、何と都民に冷たい都政であったかを痛感しました。何としても石原都政を変えねばならないと決意しました」と語りました。

 宇都宮さんは、東京から脱原発を進めることや、都の豊かな財政を活用した「誰もが人らしく生きられるまち」の実現、教育現場に自由を取り戻して子どもたちのための教育を再建すること、憲法を擁護し、東京から平和のメッセージを世界に発することを力説しました。

 また、石原都知事のトップダウンの手法を批判し、「私は都民の意見を聞いて、一つひとつ課題を解決したい」と語り、「皆さんが立ち上がれば都政を変えられます。みなさんと一緒にたたかいます」と訴えました。

 応援演説に立った志位氏は宇都宮さんについて、弱者の生活と権利を守ってきたすばらしい弁護士で「都知事にこれ以上の方はいない」と紹介。「かつてない都民の共闘が広がっています。個人、政党、団体、みんなの力を合わせ、『人にやさしい東京』を宇都宮けんじさんで取り戻しましょう」と呼びかけました。

 社民党の福島瑞穂党首、日本未来の党の東祥三前衆院議員らが応援のマイクを握りました。菅直人前首相があいさつしました。