2013年2月22日(金)

日米首脳会談 三つの重大な危険指摘

志位委員長 民意に背く誓約許されない


 日本共産党の志位和夫委員長は21日、国会内で記者会見し、安倍晋三首相の訪米と22日に予定される日米首脳会談について、「『緊密な日米同盟の復活』が最大のテーマにうたわれていますが、『三つの重大な危険』を指摘せざるをえません」と述べ、民意に背く「対米誓約」を結ぶことがあってはならないと警告しました。

 第一の危険は、沖縄の米軍基地問題です。

 志位氏は「名護市辺野古に新基地を建設する日米合意の推進を米側に誓約すると伝えられていますが、辺野古『移設』は島ぐるみで反対の総意が明瞭に示されています」と強調。「沖縄の総意を踏みにじる誓約を県民の頭越しに取り結ぶのは許されません。沖縄と本土の連帯したたたかいで、辺野古『移設』の撤回、普天間基地の無条件撤去のために大いに力をつくしたい」と表明しました。

 第二に、環太平洋連携協定(TPP)の交渉参加問題です。

 首相は、▽TPPをめぐる自民党の6項目の公約を守る▽「聖域なき関税撤廃」であれば参加しない―というかなめの問題で、あいまいな姿勢をみせ、参加に前のめりになっています。

 志位氏は「日米首脳会談を契機になし崩し的にTPP参加の動きを強めることへのきびしい警戒が必要です。絶対に許さないたたかいを大いに発展させていきたい」と強調しました。

 第三の危険は、原発をめぐる問題です。

 首相は“2030年代までに稼働原発ゼロ”という民主党政権の政府方針の見直しを米側に伝えると報じられています。

 志位氏は「“国民の過半が原発ゼロの日本を望んでいる”というのは国民的討論をへた認識です。国民の意思を踏みにじる形で原発推進を対米誓約にするのは絶対に許すべきではありません」とのべました。

 そのうえで、「どれも国民の反対の声が大きく盛り上がっている問題です。日米首脳会談で“重い荷物”を背負って日本に帰ってくるようなことがあれば、安倍政権の暴走を包囲していくたたかいがいよいよ重要になってきます」と強調しました。