志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

主な活動

2014年1月16日(木)

実力のうえでも「自共対決」時代を

“戦争する国づくり、暗黒日本への道” 許さない国民的共同よびかけ

日本共産党26回大会始まる

志位委員長が報告


 日本共産党第26回大会が15日、静岡県熱海市の伊豆学習会館で始まりました。18日まで4日間の日程です。志位和夫委員長が開会あいさつに立ち、東京都議選・参院選で開始された党躍進を一過性のものに終わらせず、日本の政治を変える大きな流れへと発展させ、2010年代を「党躍進の歴史的時代」にしていくことを呼びかけました。大会の任務として、(1)大会決議案を練り上げ、決定する(2)全党の奮闘がつくりだした豊かな経験と教訓を交流し、いっせい地方選挙・国政選挙での躍進をかちとる一大跳躍台にする(3)新しい中央委員会の選出―をあげました。前党大会から4年。さまざまな困難や試練、曲折を乗り越え、全党でかちとった躍進の成果を映し出すように、会場は全国から集まった830人の代議員、95人の評議員の熱気であふれました。大会には党の招待に応え、16カ国の大使・外交官が出席。志位委員長が決議案にたいする中央委員会報告を約3時間おこないました。その後、討論に入り、初日は7人の代議員が発言しました。


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(写真)開会された第26回党大会で、中央委員会報告をする志位和夫委員長=15日、静岡県熱海市

 中央委員会報告に立った志位委員長は、大会決議案の章ごとに、全党討論を踏まえて解明が必要な問題、情勢にそくして補強すべき問題を中心に報告しました。

 このなかで志位氏は決議案第18項にかかわって、「“戦争する国づくり、暗黒日本への道”を許さない広大な国民的共同」を第26回大会の名で呼びかけました。

 志位氏は昨年の臨時国会で強行した国家安全保障会議(日本版NSC)法や秘密保護法、それに続く「国家安全保障戦略」の閣議決定など一連の暴走政治に言及。そこから浮かび上がる安倍内閣の「海外で戦争する国」づくりへの野望を、(1)憲法9条を改変し自衛隊が米軍とともに戦闘地域で戦争行動ができるようにする(2)「専守防衛」の建前すら投げ捨て、自衛隊を海外派兵の軍隊に大改造する(3)「海外での戦争」に国民を動員する仕組みをつくる―三つの柱から解き明かしました。

 そのうえで、▽9条改変・「戦争する国」づくりに反対し、憲法を守り生かすたたかいを発展させる▽軍拡計画をやめさせる▽秘密保護法の廃止や共謀罪の新設を許さず「愛国心」押し付けを拒否する―「それぞれの一致点での共同を広げ、日本の理性と良識を総結集した大闘争に合流・発展させよう」と力強く訴えました。

 志位氏はまた、「戦争する国」づくりに抗して、「北東アジア平和協力構想」が平和と安定をもたらす最も現実的で抜本的な方策だと力説、国民的合意をつくるとともに、その実現をはかるために奮闘する決意を表明しました。

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(写真)報告する志位和夫委員長=15日

「受け皿政党」の「消滅」

 決議案第1章の報告では、秘密保護法をめぐる闘争を踏まえ、「自共対決」の政党地図がいっそう明瞭になったと強調しました。新たな「受け皿政党」づくりの企ても、「米国いいなり」「大企業中心」の枠内では自民党の補完勢力になるしかないと指摘しました。

 「受け皿政党消滅」や「自民との力の差」などの疑問にも答えつつ、実力の上でも「自共対決」時代を開こうと力説しました。

 第2章では「世界の構造変化」が生きた力を発揮していることが、10年間というスケールでとらえるとはっきりみえると語り、(1)国連憲章にもとづく平和の国際秩序(2)米国自身におこった変化(3)平和の地域共同体(4)世界の経済秩序の変化(5)“核兵器のない世界”をめざすたたかい―五つの角度から詳細に報告しました。この変化にてらせば、安倍政権の「戦争する国」づくりは世界の流れに背く時代錯誤の逆流で、日本共産党の立場こそ世界史の本流に立つ未来ある立場だと力説しました。

安倍内閣暴走矛盾を拡大

 第3章では、日本の政治情勢にかかわって、安倍内閣の暴走の一歩一歩が国民との矛盾、世界との矛盾を劇的に拡大していること、この内閣が戦後保守政治が掲げていた原則すら否定する「右翼的反動的立場」に立ち警戒と批判が広がっていること、首相の靖国参拝が文字通り世界全体を敵にまわしていることなどをのべました。

 そのうえで、安倍政権と対決する各分野のたたかい―震災復興、暮らしと経済、即時原発ゼロ、沖縄新基地建設、環太平洋連携協定(TPP)、北東アジア平和協力構想―で新たな解明とともに、たたかいの方向を示しました。

 第4章では、国政選挙で掲げた「650万、得票率10%以上」という目標が全党の猛奮闘なしに実現できない目標であること、その実現が民主連合政府への大志ある展望を開くことを、参院選の結果も引きながら具体的に明らかにしました。

 来年4月のいっせい地方選挙について、▽躍進の流れを地方選挙に広げ、国政選挙躍進の突破口を開く選挙にする▽地方選での躍進を党活動の前面にすえてただちに取り組む―ことを提起しました。

 第5章では、5割超の支部で3万7千人の党員を迎えたことや、綱領・古典の学習運動など前大会からの一連の重要な成果を報告しました。同時に情勢が求める党勢から立ち遅れている現状も率直に指摘し、党大会として(1)「大運動」の目標達成に最後まで力をつくす(2)2月以降も党勢拡大運動を持続的に発展させるために知恵と力をつくす―ことの2点を訴えました。

 決議案が提起した「党勢倍加」「世代的継承」という2010年代の党建設の大目標にかかわって、いくつかの地区委員会の教訓的な活動を示し、新しい日本をひらく「開拓者の党」として強く大きな党づくりへの挑戦を呼びかけました。

資本主義の「浪費」経済解明

 第6章の報告では“社会主義をめざす国ぐに”の見方や未来社会論が全党討論で歓迎されているとのべ、全党討論で提起された疑問に答えました。

 社会主義日本の展望について、決議案が指摘した資本主義の「浪費型」経済という問題点をより掘り下げて解明し、それとの対比で日本における社会主義・共産主義の未来社会がどんなに壮大な可能性を持つのか大いに語っていこうと訴えました。