志位和夫 日本共産党

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2017年3月31日(金)

志位委員長が「核兵器禁止条約の国連会議」で演説

「政府にかわって日本の声を届けた」 反核NGO


 【ニューヨーク=遠藤誠二】「核兵器禁止条約の国連会議」は29日、3日目の討議に入り、各国代表と「市民社会」代表の発言が続きました。日本共産党の志位和夫委員長は「市民社会」の代表の一人として、演説(ステートメント)を行いました。国連の公式会議で党の代表が演説を行うのは初めてです。


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(写真)29日、ニューヨークの国連本部で開かれた「国連会議」で演説する志位委員長(遠藤誠二撮影)

 志位氏は、「日本政府が、この議場にいないことはたいへん残念なことです。しかし、被爆者の方々と日本国民の大多数がこの『国連会議』を支持していることは明らかです」と述べ、核兵器禁止条約の実現を訴えました。

 今回の「国連会議」は政府とともに「市民社会」=NGOを正式の構成メンバーとしています。「市民社会」代表には1日15分間の発言時間が割り当てられています。世界中から多くのNGOが会議に参加し、発言を要求しており、1人に割り当てられた演説時間は2~3分程度です。

 志位委員長は、「核軍縮・不拡散議員連盟(PNND)」の一員として今回の「国連会議」に参加しています。志位氏は会議での演説について、PNND指導部、またNGO発言の調整にあたった国際反核組織=ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)の担当者とも協議をすすめてきました。「国連会議」への考えを示した党の「要請文」を説明し、それへの賛同を得るもとで今回の演説が実現したものです。

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(写真)29日、演説する志位委員長が2カ所のモニターで映しだされた国連本部第4会議場の政府代表席(遠藤誠二撮影)

 志位氏の演説に対し、セルジオ・ドゥアルテ元国連軍縮担当上級代表は「被爆国日本から、今、始まった核兵器禁止条約交渉のプロセスにとって励ましを受けました。良い発言でした」と評価。オランダ反核NGO「パックス・クリスティ」のメンバーは、「日本政府のかわりに日本の声をアピールしました」と歓迎しました。

 エレン・ホワイト「国連会議」議長は、「短い時間でしたけど、あなたが発言できて大変良かった」と語りました。

 志位氏の演説は英語で行われました。その日本語訳を紹介します。

志位委員長の演説全文

 親愛なる議長。

 日本の国会議員で日本共産党委員長の志位和夫です。「核軍縮・不拡散議員連盟(PNND)」に所属しています。

 日本政府が、この議場にいないことはたいへんに残念なことです。しかし、被爆者の方々と日本国民の大多数がこの「国連会議」を支持していることは明らかです。

 核兵器禁止条約の交渉についていえば、核兵器に依存する国ぐに(核兵器保有国と「核の傘」のもとにある国)の参加が求められることはいうまでもありません。

 しかし、仮に、最初はそれらの国ぐにの参加が得られなかったとしても、賛成する圧倒的多数の国ぐにによって核兵器禁止条約が締結されるならば、核兵器の使用と威かくは違法化され、核兵器の保有には悪の烙印(らくいん)が押されることになります。

 核兵器禁止条約の締結は、市民社会の組織の力と合わさることによって、核兵器に依存する国ぐにに対して、政策を変え、核兵器の完全廃絶への取り組みに加わるよう迫るものとなります。

 私は、この「国連会議」が大成功することを強く願っています。被爆者の方々もまさしく同じ思いでしょう。

 ご清聴ありがとうございました。