志位和夫 日本共産党

力をあわせて一緒に政治を変えましょう

演説・あいさつ

2017年7月22日(土)

日本共産党創立95周年記念講演会

歴史的激動と日本共産党――都議選と国連会議について

志位委員長の講演


 日本共産党の志位和夫委員長が19日の党創立95周年記念講演会で行った講演は次の通りです。


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(写真)講演する志位和夫委員長=19日、東京都中野区

 参加されたみなさん、インターネット中継をご覧の全国のみなさん、こんばんは(「こんばんは」の声)。日本共産党の志位和夫でございます(拍手)。今日は、会場をあふれるこんなにたくさんのみなさんが、ようこそお越しくださいました。まず心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。(拍手)

 私たちは、今年の7月15日――日本共産党創立95周年を、国内外の二つのうれしい出来事のもとで迎えました。一つは、7月2日に行われた東京都議会議員選挙で日本共産党が躍進をかちとったことであります(拍手)。いま一つは、7月7日、ニューヨークで行われていた「国連会議」で、人類史上初めての核兵器禁止条約が採択されたことであります(拍手)。事柄の性格は違いますが、どちらも「歴史的」な出来事ではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

 そこで今日は、この二つの出来事に焦点をあてて、「歴史的激動と日本共産党」と題してお話をさせていただきたいと思います。どうか最後までよろしくお願いいたします。(拍手)

都議選での躍進――難しい条件のもとでなぜ勝利できたか

「共産党が躍進して、自民党が大敗した。こんなにうれしいことはない」

 まず、東京都議選でありますが、都議選で日本共産党は、17議席から19議席へと伸ばすことができました(拍手)。得票も77万票と、前回票を19万票増やすことができました。(拍手)

 この躍進は、これまでの一連の選挙での躍進とは一味違う喜びがあると思います。こういう声が寄せられております。「これまでは共産党が躍進しても、自民党も勝っていた。今度は、共産党が躍進して、自民党が大敗した(拍手)。こんなにうれしいことはない」。同感であります。今回の都議選では、少なくない選挙区で最後の1議席を自民党と競り合い、共産党が激戦を制し、勝利をかちとりました(拍手)。ここに格別の喜びがあるのではないでしょうか。(拍手)

 私は、ご支持いただいた都民のみなさん、大奮闘された支持者、後援会員、党員のみなさんに心からのお礼を申し上げます(拍手)。また、19人の候補者の勝利は、勝利に届かなかった候補者も含めて、37人の候補者が一丸となってたたかった結果であり、私は、そのすべての奮闘に対して、心からの敬意を表したいと思います(拍手)。そして、この勝利は、東京の勝利のみならず、全国の勝利であります。都議選を「わがこと」としてたたかい、物心両面で支援を寄せてくださった全国のみなさんに、中央委員会を代表して、熱くお礼を申し上げます。(大きな拍手)

 この選挙戦の総括は、東京都委員会を中心に行うことになると思います。私は、ともにたたかった一人として、若干の感想を話したいと思います。

自民党支持が崩れるもとで「非自民」の「受け皿」――難しい条件のもとでの選挙

 この都議選は、実は、難しい条件のもとでの選挙でした。選挙中は、あまり「難しい」「難しい」と言いませんでしたが(笑い)、難しかった。(笑い)

 これまでの選挙――国政選挙や都議選では、自民党の支持が崩れるもとで、「非自民」の「受け皿」がつくられるような選挙では、日本共産党は後退を余儀なくされてきました。残念ながら、これまでは例外はなかったのです。最近では、1993年の「自民か、非自民か」のキャンペーン、2009年の「自民か、民主か」の「政権選択」のキャンペーンが猛威を振るった選挙で、わが党は悔しい後退を喫しました。

 今回の選挙も、自民党の支持が大きく崩れるもとで、「都民ファーストの会」という新しい「受け皿」勢力が登場しました。結果として、この勢力は55議席、総定数の4割を超える議席を獲得しました。いわば、東京都議会の議員定数が一挙に4割減るようなものです。そうした難しい条件のもとで、日本共産党がなぜ勝利することができたか。

 まず、「自民・公明対日本共産党」という対決軸を貫いた政治論戦が全体として正確だったということが言えると思います(拍手)。また、4年前に17議席に躍進した日本共産党の都議団の実績が、大争点となった築地市場の豊洲移転問題でも、福祉と暮らしの問題でも、抜群だったことも大きな勝因だと思います(「そうだ」の声、大きな拍手)。さらに、候補者がどの方も素晴らしい力と魅力をもっていることも、宣伝カーで一緒に訴えての実感であります(拍手)。そして、東京と、全国のみなさんの大奮闘がありました。それらにくわえまして、私は、二つの点が大切だと感じております。

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(写真)志位委員長、小池書記局長はじめ、19の党議席を獲得した各氏と衆院東京比例の議員・候補による緊急街頭演説=3日、東京・新宿駅西口

かつてない安倍・自民党の崩れ――一番の対決者・日本共産党への期待が広がる

 第一は、安倍・自民党の崩れが、かつてないほど深刻だったということです。

 安倍・自民党による「森友・加計」疑惑など国政の私物化、「共謀罪」法の強行や9条改憲など憲法破壊の暴走、異論を敵視する傲慢(ごうまん)な姿勢に対して、都民の怒りが噴き上がりました。私は、選挙戦が進むにつれて、安倍・自民党に対する批判の質が変わったことを感じました。すなわち、その政策に対する批判だけでなく、その体質・政治姿勢に対する批判、もっと言えば嫌悪感が広がっていったのではないでしょうか(拍手)。こうなるともうだめですね(笑い)。最終盤に都内を訴えてまわって、どこでも寄せられた声は、「早く安倍さんを辞めさせてほしい」「もうテレビであの顔を見たくない」というものでした。(「その通り」の声、拍手)

 そういうもとで、自民党の支持基盤というのは実はもろく、弱いものであることが露呈しました。一挙にその基盤が崩れだしました。ある区の自民党の元区長の娘さんがたまたま共産党の演説を聞いて、興奮して家に帰ってきた。「今度の選挙は共産党じゃなきゃだめよ」と説得しました。家族会議で話し合いの末、元区長さんを含め家族みんなで共産党候補者に投票することになった(拍手)。そういう話も伝わってきました。

 目黒区で得票を2・3倍にのばし、自民党現職を共倒れに追い込んで勝利した星見てい子都議からは、次のような報告が寄せられています。「高級住宅地が集中している地域で訴えると、ベンツの車中から次々に『必ず入れる』と声がかかる(笑い、拍手)。つかつかと歩みよってきた男性が、ほとんど怒った声で『自民党を落とせ。がんばれ』と声をかけてくる。これまで全く反応がなかった中高年のサラリーマン層が変化した」(拍手)

 こうした熱風のような安倍・自民党への怒りの流れは、にわか作りの「受け皿」でせき止められるようなものではありませんでした。安倍・自民党に対して、あらゆる問題で、一番のぶれない対決者として奮闘してきた日本共産党への期待が広がりました。(大きな拍手)

 東大教授で政治学者の宇野重規さんは、こう分析しています。「特定秘密保護法から安保法制、共謀罪、さらに原発、これらの課題で一貫して極めて強い批判勢力があり、それが日本全国で確固として存在している。この人たちの受け皿になり得たのは、都民ファーストでなく共産党だった」(「そうだ」の声、拍手)。“怒れる有権者”は共産党に投じたという分析であります。

 安倍・自民党の崩れは、もちろん東京だけのことではありません。全国いたるところで起こっていることは間違いありません。みなさん。来たるべき総選挙にむけ、安倍政権打倒のたたかいを、全国いたるところで起こし、自民党政治を終わらせようではありませんか。(「そうだ」の声、大きな拍手)

野党と市民の共闘をよびかけ、実践してきたことに、評価をいただいた

 第二は、日本共産党が、野党と市民の共闘をよびかけ、実践してきたことに、これまでにない広範な方々からの評価をいただいたということであります。

 今回の都議選で、わが党は、六つの選挙区で他会派・無所属候補を支援・推薦してともにたたかいました。同時に、調べてみますと、なんと21の選挙区で、他党・他会派からの支援・推薦をいただきました(拍手)。都内各地で、わが党の候補者を、民進党、自由党、社民党、生活者ネット、新社会党、無所属会派の地方議員のみなさんが支援し、応援弁士に立っていただくなど、かつてない共同のたたかいが広がりました(拍手)。自由党の山本太郎共同代表、二見伸明公明党元副委員長からも、心のこもった応援をいただきました。各地で、勝手連やサポーターズなど無党派や市民運動のみなさんが、自らのたたかいとして、選挙戦をともにたたかってくれました。私も、ご一緒する機会がたくさんありましたが、多くの方が、「野党と市民の共闘を前進させるうえでも、共産党にのびてほしい」という熱い期待を語ってくれました(拍手)。たいへん心強く、うれしいことでありました。

 文京区の福手ゆう子都議候補は、僅差で惜敗しましたが、獲得した2万6782票(得票率27・9%)は、都議選史上過去最高の得票となりました(拍手)。これは、野党と市民の共闘なくしてはありえない得票であります。文京区では、共産党区議団が、民進党、社民党、無所属議員の方々などと議会内での共同を強め、安保法制廃案を求める請願、特養ホーム増設、35人学級実施を求める請願などを採択してきました。こうした共同が基礎となって、民進党東京都2区総支部長と他会派の7人の区議のみなさんが、福手候補の支持を表明し、ともにたたかってくれました。私も、文京区に応援にいくたびに、他会派の区議のみなさんがずらりと宣伝カーの横に並んで福手必勝を訴えてくださっている、その姿に、胸が熱くなる思いでありました(拍手)。こういう共闘の着実な流れは、この首都・東京でも広がったのであります。

 私は、安倍・自民党のかつてない崩れがあったとしても、そのもとで、仮にわが党が「独りわが道を行く」といった姿勢であったら、19議席は得られなかったのではないかと思います(拍手)。わが党が、野党と市民の共闘によって、本気で安倍政権を倒す、本気で安倍政権に代わる別の選択肢――「受け皿」をつくるという道に踏み出していたからこそ、党派の違いを超えて支援の輪が広がったのではないでしょうか(「そうだ」の声、大きな拍手)。そして、そういう本気度が、都民に伝わり、日本共産党に一票を投じてみようという流れが広がったと、私は考えるものであります。

 19議席は、決して、わが党だけの成果ではありません。それは幅広い共闘のたまものであります(「そうだ」の声、拍手)。それは、みんなの力でかちとった「歴史的」と言ってもよい成果ではないでしょうか(大きな拍手)。私は、わが党候補に、温かい支援を寄せてくださった他党・他会派のみなさん、無党派・市民運動のみなさんに、心からの感謝をささげたいと思います(拍手)。また、寄せていただいた期待にこたえ、野党と市民の共闘をさらに発展させるために、誠実に力をつくすことをお約束したいと思います。(拍手)

すみやかな解散・総選挙を要求する――共闘の態勢を最大のスピードでつくろう

 首都・東京の審判は、安倍政権にレッドカードをはっきり突きつけるものになりました。国政私物化を恥と思わない政治、憲法を平気で壊す政治、自らに対する異論や批判を「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と敵視する傲慢な政治を、このまま続けさせるわけには断じていきません(「そうだ」の声、大きな拍手)。首都・東京は、はっきりと答えを出しました。この結果を踏まえて、わが党は、すみやかに解散・総選挙を行うことを強く求めるものであります。(大きな拍手)

 野党と市民のしっかりした共闘の態勢を、最大のスピードでつくりあげ、安倍・自公政権を解散に追い込もうではありませんか。

 来たるべき総選挙では、野党と市民の共闘を必ず成功させ、日本共産党を躍進させ、安倍政権を倒し、国民の声が生きる新しい政治をつくろうではありませんか。(「そうだ」の声、大きな拍手)

歴史的な核兵器禁止条約の採択――世界は大きく変わりつつある

 つぎに、「国連会議」についてお話ししたいと思います。7月7日、ニューヨークで行われていた「国連会議」は、人類史上初めて核兵器を違法化する核兵器禁止条約を、国連加盟国の約3分の2――122カ国の賛成で採択しました。

 「ついに歴史が動いた」(拍手)

 これは会議に参加したすべての人々の共通の感動でありましたが、日本でこのビッグニュースを受け取ったみなさんも同じ思いだったのではないでしょうか(拍手)。まずこの歴史的な壮挙をともに喜びたいと思います。(大きな拍手)

 私は、日本共産党代表団の団長として、3月27日から31日に行われた第1会期に続いて、6月15日から7月7日に行われた第2会期の大詰めの時期に「国連会議」に参加しました。「国連会議」が達成したものは何か、そこから見えてくる21世紀の新しい世界はどんなものか、今後の課題は何かについて、報告もかねてお話ししたいと思います。

世界が大きく動く歴史的瞬間――議場は総立ちの拍手と歓声に包まれた

 まず、条約が採択された最終日(7月7日)の様子です。

 条約採択の瞬間、会場前方の画面に「賛成 122」という数字が映し出されますと、参加者の喜びが爆発しました。議場は総立ちとなり、拍手と歓声に包まれ、政府代表も市民社会代表も抱き合って喜び、新たな歴史の幕開けを祝福しあいました。私自身、世界が大きく動く歴史的瞬間に立ち会うことができたという、心躍るような喜びを感じ、拳を突き上げて立ち上がり、「ブラボー」と叫んでしまいました。(拍手)

 採択後、40人近くの政府代表から歓迎の発言が続きました。

 「ヒバクシャ」の果たした役割に、次々と熱い感謝が寄せられました。南アフリカの代表は、「今日ここにいる『ヒバクシャ』に賛辞を送りたい。彼らがいたからこそ、この条約が可能になりました」とのべました。

 会議の正式な構成メンバーとなった市民社会にも連帯の言葉が続きました。チリの代表は、「市民社会は、この交渉の道義的な羅針盤を示しました。彼らをたたえます。彼らは、この交渉の真の『同僚』です」と語りました。

 続いて、広島の被爆者でカナダ在住のサーロー節子さんが発言しました。「この瞬間が来るとは思ってもみませんでした。この日を70年間待ち続け、喜びに満ちています。これは核兵器の終わりの始まりです。私は世界の指導者たちに心からお願いします。この地球を愛するなら、この条約にサインしてください」(拍手)。万雷の拍手が起こりました。

 エレン・ホワイト議長が、サーロー節子さんの発言への感謝とともに、「ついに核兵器禁止条約ができました」と閉会を宣言しますと、議場はふたたび総立ちの拍手と歓声に包まれました。

 国連の会議では慣習として拍手はしないということになっているそうです。日本の国会ではヤジも拍手もありますが(笑い)、だいぶ様子が違うんですね。国連の会議で拍手が連続して起こり、鳴りやまない状況というのは、国連史上でもおそらく初めてのことであり、この条約採択がいかに歴史的なものかを象徴する情景であったということを、まず報告しておきたいと思います。(大きな拍手)

日本政府不在のもとでの日本共産党の貢献について

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(写真)核兵器禁止条約の採択が決まった歓喜の中で握手を交わす被爆者のサーロー節子さん(中央)と藤森俊希さん(その左)=7日、ニューヨークの国連本部(池田晋撮影)

 条約が採択された後、私は、議長席に行きまして、ホワイト議長に、「歴史的な核兵器禁止条約が採択されたことを、日本国民を代表して歓迎します(拍手)。議長の素晴らしいリーダーシップに心から感謝します」と祝意を伝えました。ホワイト議長は、「こちらからもお礼を申し上げます。あなたが、市民社会の一員として第1会期にも第2会期にも熱心に参加していただいたことに感謝します」と応じました。さらに私が、「被爆国である日本が、この条約に参加できるように力をつくしていきたい」と決意を伝えますと、議長は満面の笑みで「そういうことになるように、期待しています」とのべました。この「国際公約」は、ぜひとも果たしたいと決意しているところであります。(大きな拍手)

 日本共産党代表団は、3月下旬の第1会期で、「要請文」、「文書発言」を国連に提出し、38の国・機関と個別に要請・懇談を行いました。短いものですが党として初めて国連で公式の演説を行うこともできました(拍手)。国連のウェブサイトを開いていただければ、私の演説が掲載されておりますので、ぜひご覧ください。

 そこで私たちが要請した中心点は、“核兵器保有国の参加を追求しつつ、それが得られなくても核兵器を禁止する条約を早期に締結しよう、条約の内容は核兵器廃絶の詳細な手続きを定めるものでなく、まず禁止条約を一致できるところで作成し、核兵器廃絶への一歩を踏み出そう”というものでした。

 この要請の中心点は、多くの参加国に共有され、その方向で会議が進行し、国際的な英知を結集し、歴史的な条約ができあがりました。そういう点では、日本共産党は、会議成功に向けて、一つの貢献ができたと考えるものであります。(拍手)

 日本からは、日本被団協のみなさん、日本原水協のみなさんなどが参加し、被爆体験を語り、300万近い「ヒバクシャ国際署名」を届けるなど、会議成功に多大な貢献をしました。一方、日本政府は会議をボイコットしました。そういうもとで、政界からの参加は日本共産党だけとなりました。私たちの活動は、唯一の被爆国で活動する政党として、日本国民の声を、国連に伝えたという点でも、意義ある活動となったということを、確信をもって言いたいと思います。(大きな拍手)

核兵器の非人道性を告発、被爆者に心を寄せる――「理性とハートを結ぶ」

 採択された核兵器禁止条約の内容について報告しておきたいと思います。条約は、国際社会の英知を結集して練り上げられたもので、現時点で考え得る最良の内容になったと考えます。

 まず「前文」がとても大切であります。そこには条約の思想が盛り込まれています。すなわち、核兵器の非人道性を厳しく告発し、国連憲章、国際法、国際人道法にてらして、その違法性を明確にする太い論理がのべられています。核兵器がいかに非人道的なものであるかは、被爆者のみなさんを先頭に、日本の原水爆禁止運動が戦後一貫して訴えてきたことでありますが、それがついに国際社会の共通認識となり、条約「前文」の基本命題になったのであります。

 「前文」には「ヒバクシャ」という言葉が2カ所にわたってでてきます。一つは、「ヒバクシャにもたらされた容認しがたい苦難と損害に留意する」というもので、被爆者がこうむった耐え難い犠牲に心を寄せることを明記したものです。もう1カ所、核兵器全面廃絶を推進する「市民的良心の役割」を強調した部分に、国連、国際赤十字・赤新月社運動、その他の国際・地域組織、非政府組織、宗教指導者、国会議員、学術研究者と並んで「ヒバクシャ」が明記されています。こうして「ヒバクシャ」は、耐え難い犠牲をこうむった存在であるとともに、「核兵器のない世界」をつくるクリエーター(創造者)として明記されているのであります。これは、戦後、被爆者の方々が歩んできた苦難はあるが気高い道のりを正当に評価したものではないでしょうか。(「そうだ」の声、大きな拍手)

 エレン・ホワイト議長は、閉会後の記者会見で、被爆者の発言は、「すべての政府代表を感動させ、人間の魂に訴えるものだった」とのべました。そして、「国連会議」での審議は「理性とハートを結ぶプロセス」だったと語りました。すてきな言葉ですね。私は、条約そのものが、まさに「理性とハートを結ぶ」、血の通った温かい条約となっていることを、まず強調したいと思うのであります。(拍手)

 なお、条約では、「市民的良心」の担い手として「国会議員」が明記されています。国連の文書で初めてのことだと思います。この点でも、行ったかいがあったと思っております(笑い、拍手)。明記された以上は、いよいよ頑張りたいと決意しているところであります。(大きな拍手)

条約の「心臓部」(第1条)――核兵器は全面的に禁止され、違法化された

 条約第1条は、条約の「心臓部」(ホワイト議長)であり、核兵器の法的禁止の内容を定めています。核兵器の「開発、実験、生産、製造、取得、保有、貯蔵、移転」などが禁止され、さらに「使用、使用の威嚇」が禁止されています。

 核兵器の「使用の威嚇」の禁止は、原案にはなく、議論の過程で挿入されたものですが、たいへんに重要であります。いま核保有国や同盟国は「核抑止力」論という考え方を主張しています。核兵器の威嚇――脅しによって安全保障を図ろうというものです。それは、他の国を核で脅して、自らの支配を押し付ける――大国主義・覇権主義の道具にもなっています。条約は、「核抑止力」論を否定したものとして大きな意義があります。(拍手)

 「国連会議」の討論では、「核抑止力」論について、さまざまな角度からの批判がされましたが、私が、たいへん印象深く聞いた、分かりやすい批判をみなさんに紹介したいと思います。オーストリアの代表の発言です。

 「もし核兵器が本当に安全の保障を提供する上で欠かせないのなら、どうしてすべての国家がこの利点から利益を得てはならないのか? 核兵器は世界をより安全にするという議論に従えば、より多くの国々がより多くの核兵器を持った方がよいということを意味することにならないだろうか? われわれは、そういう議論は信じない。明らかに核兵器が少ない方が、そして核兵器がない方が、われわれは、より安全になるのだ。それのみが、誰をもより安全にするのである」(拍手)

 そうした議論が行われ、条約に「核抑止力」論の否定が入ったわけであります。

 また、条約には、いまあげた条約で禁止されている活動を、「援助し、奨励または勧誘すること」を禁止する条項も盛り込まれました。この条項によって、米国の「核の傘」のもとに入ること――米国による核兵器の威嚇を、「援助、奨励、勧誘」することによって自らの安全保障をはかろうという行為も禁止されました。

 さらに、条約では、自分の国の領土に、他国の核兵器を「配置、設置、配備」することを許可すること――核兵器持ち込みを許可することも禁止されています。(拍手)

 このように、条約は、抜け穴をすべてなくして、文字通り、核兵器を全面的に禁止する内容となっています。核兵器に「悪の烙印(らくいん)」が押されました(「そうだ」の声、拍手)。この条約によって、核兵器は、非人道的で、反道徳的なものであるだけでなく、ついに違法なものとなったのであります。(大きな拍手)

戦後、70年余の、世界と日本のたたかいがつくりだした条約

 もう一つ大事な点があります。この条約の主題は、「核兵器禁止」ですが、同時に、そこには核兵器完全廃絶に向けた枠組みが明記されているということです。条約第4条では、核保有国が条約に参加する二つの道がのべられています。一つは、核兵器を廃棄したうえで条約に参加する道です。いま一つは、条約に参加したうえで核兵器を速やかに廃棄する道です。参加と廃棄、どちらが先でもいいわけです。「核兵器のない世界」を実現するためには、核保有国の条約参加が不可欠ですが、条約は、核保有国に対して、「参加の扉は広く開かれています」というメッセージを送っているのであります。

 さらに特筆すべきことは、条約が、被爆者援護の規定を盛り込んだことです。条約第6条では、被爆者への支援を締約国が「差別なく十分に提供する」としています。さらに第7条では、核兵器使用などで被害をあたえた加害国は、被害国に対して、「支援を提供する責任」があることが明記されました(拍手)。画期的な条文です。将来、米国がこの条約に参加した場合には、被爆者のみなさんに対する支援の責任ということが問題になりうるわけです。ホワイト議長は、核軍縮条約で、被害者への支援を明記したのは、この条約が初めてであり、それは「核兵器はいかなる状況においても、再び使われてはならないという意味が込められている」と、その意義を強調しました。(拍手)

 戦後、日本の原水爆禁止運動は、核戦争阻止、核兵器全面禁止・廃絶、被爆者援護・連帯、この三つの柱を一貫して掲げ、不屈のたたかいを続けてきました。日本共産党はこの運動に固く連帯してたたかい続けてきました。大国による干渉もありましたが、それをはねのけて運動を発展させてきました。条約には、その内容が全面的に盛り込まれており、それは、日本の70年余りのたたかいが実を結んだものにほかなりません。(拍手)

 同時に、そこには世界の運動の到達点も刻み込まれています。1946年の国連総会の第1号決議は、原子兵器の廃絶を求めたものでした。それから紆余(うよ)曲折はありましたが、70年余りの国際的努力の画期的な到達点が、今回の条約にほかなりません。キューバのベニテス・ベルソン軍縮大使は、私たちとの会談で、「この条約は、数週間の結論ではなく、70年におよぶ多国間のとりくみの結実です」と、その歴史的意義を力説しました。まさにその通りだと思います。

 みなさん。7月7日に私たちが手にした核兵器禁止条約は、戦後、70年余の、世界と日本のたたかいがつくりだした条約であるということを、みんなの確信にし、誇りにして、前進しようではありませんか。(大きな拍手)

国際政治の「主役」が、一部の大国から、多数の国ぐにと市民社会に交代した

 私たちが、「国連会議」に参加して実感したことは、この会議に、21世紀の新しい世界の姿が現れたということです。

 この会議は、核兵器問題にとどまらず、国際政治における大きな転換点となる歴史的会議となったと、私は思います。私は、次の三つの点を強く実感しました。

 第一は、国際政治の「主役」が、一部の大国から、多数の国ぐにの政府と市民社会に交代したということであります。

 これまでの核兵器交渉といえば、米国と旧ソ連などの核保有大国が「主役」で、その内容は核兵器廃絶ではなくて、核戦力を維持し、核兵器を「管理」するというものでした。ところが、今回の「国連会議」では、核兵器禁止が正面からの主題となり、多数の国ぐにの政府と市民社会が「主役」となりました。条約に賛成した国は122ですが、それ以外の国からも100以上の市民社会代表が参加し、諸政府と市民社会をあわせれば、地球儀を網羅する代表が一堂に会しました。まさに「主役交代」であります。(拍手)

 そこに現れた世界は、国の大小で序列のない世界です。コスタリカ、オーストリア、アイルランドなど、「小さな国」が大きな役割を発揮し、世界の信頼と尊敬を集めていたことが、とても印象的でした。「理性とハート」をもって会議を成功に導いたエレン・ホワイト議長は、人口400万人余りのコスタリカの外交官です。会議参加者のだれもが、議長の素晴らしい采配ぶりに、最高の賛辞をおくりました。

 政府と市民社会の代表が、互いにリスペクトする会議となりました。エジプトの代表は、条約採択後の演説で、次のような情熱的な賛辞をのべました。「この歴史的成果は、市民社会の積極的参加抜きにはあり得ませんでした。市民社会は通常、会議場の後ろに座り、発言は政府代表の後に許されてきました。しかし、核兵器廃絶への情熱的な献身は、最前列で敬意を表されるべきものです。その努力を称賛したい」

 一握りの大国が国際政治を牛耳ってきた時代は、終わりを告げつつあります(拍手)。世界のすべての国ぐに、そして市民社会――すなわち世界の民衆が、対等・平等の資格で、世界政治の「主役」となる新しい時代が到来していることを、「国連会議」は生きた形で示したことを、みなさんに報告したいと思います。(拍手)

「民主主義が国際社会で可能だ、ということを示した」

 第二に、実感したことは、国際社会における民主主義の発展ということです。

 条約採択後の演説で、チリの代表がのべた言葉は印象深いものでした。「(今回の会議は)条約の採択だけでなく、民主主義が国際社会で可能だ、ということを示しました。民主主義は(一部の大国の)拒否権を拒否します」(拍手)

 これまでのジュネーブ軍縮会議やNPT(核不拡散条約)再検討会議はコンセンサス方式をとっています。「全会一致」の方式です。言い換えますと、大国の一国でも「ノー」と言えば――「拒否権」を発動すれば、なんの合意も得られなかった。そういうあり方に、世界の多くの国ぐにが不満をつのらせていました。

 そうした世界のあり方を変えていく突破口が、今回の「国連会議」で示されたと思います。会議では、徹底的な民主的運営が貫かれました。条約の基本理念をどうするか。条文をどうするか。さまざまな提案、修正案が出されました。私たちが参加した7月5日は、文字通りの大詰めの討論が行われていましたが、なお異論をぶつけあう。しかし、まとめることを優先する。真剣だが、笑いも出る、集中した討論が続いていました。参加者が対等・平等に意見をのべ、民主主義を通じて一つの結論を得るという、かつてない試みが見事に実を結びました。歴史的条約は、そのつくられていくプロセスが民主的であったという点でも歴史的だったということを、私は強調したいと思うのであります。(大きな拍手)

核兵器にしがみつく逆流がいよいよ追い詰められた

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(写真)条約採択を受けて、ホワイト議長(左端)と握手する志位委員長=7日、国連本部(遠藤誠二撮影)

 第三は、核兵器にしがみつく逆流がいよいよ追い詰められたということです。

 彼らは、条約交渉を失敗させようと、あらゆる手だてを講じました。条約採択後の演説で、南アフリカの代表は、「『(交渉に)参加するな』との信じられないような大きな圧力にもかかわらず、アフリカ大陸諸国が役割をはたしたことに感謝したい」と発言しました。これは、核保有大国による激しい妨害が行われたこと、同時に、妨害をはねのけて会議が堂々と成功をおさめたことを示す発言として、たいへんに印象的でした。

 「できあがった」条約を前にして、核保有大国の立場はいよいよ苦しくなってきました。条約採択を受けて、米英仏3カ国が共同声明を出しました。その内容は、“こんな条約では核兵器は1発も減らない”“世界の安全保障の枠組みを弱体化させる”という全面否定論です。“条約は無力だ”と言うわけですが、それならなぜ“金切り声”をあげて反対するのか。本当に無力であれば、放っておけばよいではないか。“金切り声”をあげて反対せざるを得ない、その事実のなかに、核兵器禁止条約の大きな力が示されているのではないでしょうか。(大きな拍手)

 日本政府も、追い詰められています。唯一の戦争被爆国の政府なのに交渉に背をむけました。条約採択を受けて、ただちに別所浩郎国連大使が「日本が署名することはない」と言い放ったことに、怒りと失望が渦巻きました。

 閉会後の記者会見で、被爆者のサーロー節子さんは、日本政府の姿勢について、次のようにのべました。「怒り、失望以上のものを感じます。日本政府は、よく核兵器国と非核兵器国の“橋渡し”をするといいますが、こうして集まった100カ国以上の人たちの発言に耳を傾ける態度がなくて、どうして“橋渡し”ができますか」(「そうだ」の声、拍手)。痛烈な批判であります。

 広島の被爆者の藤森俊希さんは、次のようにのべました。「はらわたが煮えくり返るような思いです。しかし、政府の対応は国民の力で変えることができます。都議選で政権党の自民党は惨敗しました。国政でもそのことが起きる可能性は十分あります。私は日本の政府がいくら反対してもへこたれません。『核兵器のない世界』をつくる日本の政府が必ずやできると期待していますし、そのために努力していきたい」(大きな拍手)

 核兵器にしがみつく逆流が、正面に押し立てている議論は、“北朝鮮が核開発をしている時に、こんな条約をつくっていいのか”ということです。しかし、「国連会議」を開いていた同じ時に、北朝鮮問題を議題とした国連安全保障理事会も国連本部内で開かれており、そこでたいへんに興味深い議論がありました。ウルグアイの代表が、北朝鮮の核開発を非難しつつ、次のようにのべました。「現在、(別の会議室で)核兵器禁止条約が採択されようとしている。残念ながら、北朝鮮も核保有国もそこにいない。より安全な世界の目標はそこにある」(どよめきの声)

 これこそ本質を突いた発言ではないでしょうか。国際社会が核兵器を違法化し、「悪の烙印」を押すことは、北朝鮮を孤立させ、核開発を放棄させる大きな力になることは疑いありません(「そうだ」の声、拍手)。「より安全な世界の目標」はここにあるのであります。“北朝鮮が核開発をしている時に禁止条約に賛成できない”ではなくて、“北朝鮮が核開発をしている時だからこそ禁止条約に参加する”ことが、いよいよ大切になっているのではないでしょうか(「そうだ」の声、拍手)。日本政府が、この条約に参加して、“日本は「核による安全保障」はもう放棄した、だからあなたも核を捨てなさい”――こう北朝鮮に迫ってこそ、最も強い立場に立てるのではないでしょうか。(「そうだ」の声、大きな拍手)

 「国連会議」に参加した諸政府と市民社会代表の生き生きとした姿とは対照的に、核兵器にしがみつく勢力の追い詰められた姿がきわだちました。みなさん。未来がどちらの側にあるかは、あまりにも明瞭ではないでしょうか。(「そうだ」の声、大きな拍手)

核兵器禁止から廃絶へ――三つの力をあわせてすすもう

 核兵器禁止条約の採択は、新たなスタートであり、私たちのめざすゴールは「核兵器のない世界」――核兵器完全廃絶の実現であります。

 私は、7月7日の条約採択をうけて声明を発表し、核兵器禁止から廃絶へとすすむうえで、三つの力をあわせることが大切だと訴えました。

 第一は、核兵器禁止条約そのものがもつ力であります。この条約は、核兵器に「悪の烙印」を押し、それを違法化することによって、条約に参加していない核保有国と同盟国をも、政治的・道義的に拘束するものとなりました。私たちは、核兵器完全廃絶にすすむうえで、強力な法的規範を手にすることになったのであります。(拍手)

 第二は、この条約をつくりあげた世界の多数の諸政府と市民社会の力であります。この力をさらに発展させ、核兵器にしがみつく勢力を、国際的に包囲していくことが、「核兵器のない世界」にすすむ根本の力であります。

 条約の調印は、9月20日から開始されます。核兵器保有大国の妨害も予想されるもとで、どれだけのスピードと規模で調印がすすむかが、まず大切になってきます。「ヒバクシャ国際署名」がいよいよ重要であります。この署名を全世界で数億の規模で集めるとりくみをさらに発展させることを、心からよびかけたいと思います。(大きな拍手)

 第三は、一つひとつの核兵器保有国と同盟国で、核兵器禁止・廃絶をめざす世論を多数とし、政治的力関係を変え、核兵器禁止条約に参加する政府をつくることであります。この努力が成功して初めて、「核兵器のない世界」は現実のものとなります。初めてそれは訪れるのであります。

核兵器廃絶の先頭に立つ政府、この課題での国際連帯を

 唯一の戦争被爆国・日本で、政治を変えるたたかいは、とりわけ重要であります。

 わが党は、日本政府が、従来の立場を抜本的に再検討し、核兵器禁止条約に参加することを真剣に検討することを、強く求めるものであります。(拍手)

 同時に、私たちは、野党と市民の共闘の課題として、核兵器禁止条約を位置づけることを、提案していきたいと考えております(大きな拍手)。それは、この共闘に、核兵器廃絶という日本国民の悲願を大文字で書き込むとともに、世界的・人類的大義をあたえるものとなるでしょう。みなさん。野党と市民の共闘を発展させ、被爆国・日本で、核兵器廃絶を求める世界の本流の先頭に立つ政府をつくるために、力をつくそうではありませんか。(「そうだ」の声、大きな拍手)

 さらに、私たちは、この問題での国際連帯を大きく発展させたいと考えております。私たちは、3月の「国連会議」第1会期に参加した際に、CND(核軍縮キャンペーン)の一員として参加したイギリス労働党のファビアン・ハミルトン下院議員――労働党の「影の平和軍縮大臣」と懇談する機会がありました。ハミルトンさんは、「次期総選挙で勝利し、イギリスとして核兵器禁止条約にサインしたい」と語りました(どよめきの声)。私は、日本も負けていられないと(笑い)、野党共闘の話をし、お互いに奮闘を誓いあいました。その後、イギリスはご承知のように突然の総選挙となりましたが、労働党は躍進をかちとりました(拍手)。その直後の6月中旬に、わが党の森原公敏国際委員会副責任者がイギリスを訪問し、大差で再選をかちとったハミルトン議員と会談しました。この会談で、日本共産党とイギリス労働党が、平和と進歩のために、最高レベルの交流を行うことで合意したことを報告したいと思います。(拍手)

 また、私たちは「国連会議」第2会期に参加した際、私たちもその一員である核軍縮・不拡散議員連盟(PNND)の共同議長で、スコットランド民族党のビル・キッド議員と懇談する機会がありました。キッドさんは、私との懇談のなかでスコットランド政府として核兵器禁止条約を強く支持しているとの書簡をホワイト議長に送ったと語りました。イギリス軍が核兵器を配備している唯一の基地は、スコットランドにある潜水艦の基地なのです。そのスコットランドの政府は、核兵器に「ノー」をつきつけている。スコットランド民族党との間でも、核兵器問題での協力の強化を確認したことを報告したいと思います。(拍手)

 みなさん。採択された歴史的条約を手に、国内外での共同を思い切って強めて、一日も早く「核兵器のない世界」を実現するために奮闘しようではありませんか。(大きな拍手)

党創立100周年をめざして――野党連合政権に挑戦を

 今日は、東京都議選と「国連会議」――二つのお話をさせていただきましたが、党創立95周年にあたっての何よりもの喜びは、私たちが、これまでない新しい友人を、日本でも、世界でも広げているということです(拍手)。この根本には、党綱領という世界と日本の進路を見通す確かな羅針盤があり、それが生命力を発揮していることを、私は強調したいと思います。(拍手)

 そして今日の不破さんと私の話をお聞きくださって、「共産党もいいことをいう」と共鳴していただいた方は、今日ここで出会ったのも何かのご縁ですから(笑い)、この機会に日本共産党に入党されることを、心からおすすめしたいと思います(大きな拍手)。私は、大学1年生の時に入党しまして、不破さんの70年にはかないませんが(笑い)、今年で44年となりました。振り返ってみて、この道を選んで幸せだったと、考えるものであります(拍手)。いいところですよ。人間の温かい連帯を広げ、未来を開く組織が日本共産党です。日本も世界も歴史的激動にあるいま、日本共産党に入って、歴史を前に進める仕事を、ご一緒にやろうではありませんか。(大きな拍手)

 みなさん。5年後には、日本共産党は党創立100周年を迎えます。95年のたたかいを経てつかんだ成果、切り開いた到達点に立って、開始された統一戦線を発展させ、安倍政権を倒し、野党連合政権に挑戦しようではありませんか。(「そうだ」の声、大きな拍手)

 日本共産党創立95周年万歳!(「万歳」の声、大きな拍手)

 ありがとうございました。(歓声、大きな拍手)