志位和夫 日本共産党

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党の会議での報告

2023年5月4日(木)

全国都道府県委員長会議への志位委員長のあいさつ


 日本共産党の志位和夫委員長が2日の全国都道府県委員長会議で行ったあいさつは次のとおりです。


 みなさん、お疲れさまです。統一地方選挙での大奮闘に、心からの敬意と感謝を申し上げます。会議への報告は、小池晃書記局長が行います。私は、冒頭に若干の点について発言したいと思います。

4月24日の常任幹部会声明――たたかいの基本方向と展望を太く明らかにする文書

 まず4月24日の常任幹部会の声明についてであります。

 常任幹部会の声明は、選挙結果の基本点とともに、今後のたたかいの基本方向と展望について明らかにしています。

 今回の選挙戦での議席の後退はたいへんに残念で悔しいものであり、常任幹部会として責任を痛感しています。

 同時に、統一地方選挙は、全党のみなさんの大奮闘によって、次につながる重要な足掛かりをつくるたたかいにもなりました。また、私たちが直面している「強く大きな党づくり」がどんなに切実・緊急の課題となっているかを、選挙戦という党派間の激しいたたかいをつうじて明らかにするものともなりました。

 常任幹部会声明の「肝」は端的にいって二つあります。

 一つは、今回の結果を「日本共産党の封じ込めをはかる大逆流との生きた攻防のプロセスのなかでとらえる」ということです。これは私たちが「政治対決の弁証法」と呼んできた捉え方ですが、この立場で捉えてこそ、たたかいの成果も見えてくるし、展望も勇気もわいてきます。

 もう一つは、選挙戦から引き出すべき「最大の教訓」が「党の自力の問題」にあるということです。これは、選挙をたたかって、全党のみなさんが、いよいよ切実に実感しておられることだと思います。全国からの感想や決意では、「この悔しさは党建設の前進で晴らしたい」との新たな前進への決意もたくさん語られているのは心強いことであります。

 常任幹部会声明のこの二つの「肝」は、全党のみなさんから、たいへん積極的に受け止めていただいていると思います。

 常任幹部会声明は、単に選挙結果についてのべているだけではありません。今後の私たちのたたかいの基本方向と展望を太く明らかにする文書ともなっています。この決定を、すべての党機関、すべての党支部と党員のものとして、新たな前進のための力にしていくことを訴えるものです。

第8回中央委員会総会の開催について

 つぎに第8回中央委員会総会の開催について報告します。

 本日の常任幹部会として確認し、幹部会委員のみなさんの了解をえて、5月21日~22日に第8回中央委員会総会を開催することにしました。

 8中総では、統一地方選挙の総括と教訓、当面する政治任務と総選挙をたたかう方針、来年の党大会までに世代的継承を中軸にすえて「130%の党」をつくるための方針などが議題になってくると思います。

 どれも、きわめて重要な内容となってきます。党内外から寄せられた声を受け止め、内外情勢を分析して総会を準備するためには一定の期間が必要であり、5月21~22日という日程設定を行いました。総会を成功させるための準備に全力をあげたいと思います。

都道府県委員長会議開催の目的――5月から新たな政治的・組織的攻勢を

 都道府県委員長会議を開催した目的についてのべます。

 この会議を開催した目的は、決して8中総待ちに陥ることなく、この5月から、常任幹部会声明を土台に、新たな決意にたって、日本共産党の新たな政治的・組織的攻勢をつくりだすことにあります。

 来年1月の党大会までに「130%の党」をつくることは、7中総で確認したように、今年、2023年の「わが党の最大の任務」であります。そして党大会まで今月を含め残り8カ月です。一月、一月が、党の現在と未来がかかった重要な時期になります。この5月から「130%の党」に向けた新たな力強い前進の流れを何としてもつくりだそうではありませんか。そのための決意を固めあい、お互いに教訓を学びあい、当面の方針を明確にする会議にしたいと思います。

 同時に、この5月は、政治情勢の新たな激動の月となります。岸田政権による敵基地攻撃能力保有と大軍拡とのたたかいは、まさにこれからが正念場になってきます。

 「原発推進等5法案」「マイナンバー法改定案」「入管法改悪案」「軍需産業支援法案」「軍拡財源法案」など一連の悪法を許さないたたかいでも重要な月となります。

 これらの悪法の多くが、自民党、公明党、維新の会、国民民主党の「悪政4党連合」で推進され、どの問題でも正面から対決し、打開の展望を示しているのは日本共産党だけという政党配置が鮮明になるもとで、選挙後も、党と「しんぶん赤旗」への新たな期待と注目が広がるなど、わが党が新たな前進をかちとりうる条件が生まれています。

 そして、政治情勢は、解散・総選挙ぶくみの緊迫した局面に入りつつあります。いつ解散・総選挙となっても勝利できるよう、ただちに態勢をつくることが必要であります。統一地方選挙で掲げた公約実現のためのとりくみに全力をあげつつ、岸田政権と「悪政4党連合」による暴走ストップ、岸田内閣打倒の国民的運動を広げるなどの政治的な対応という面でも、当面の方針を明確にする会議にしたいと思います。

私たち党機関とその長の姿勢について――「不屈性」「先進性」の発揮を

 最後に、こういう情勢のもとでの私たち党機関とその長の姿勢について、一言のべたいと思います。

 日本共産党規約は、日本共産党の性格について、「日本社会のなかで不屈の先進的な役割をはたすことを、自らの責務として自覚している」とのべています。「不屈性」と「先進性」こそが、わが党の根本的な特質であります。

 今回の選挙で、悔しい後退をした党組織などでは、党内に落胆の気持ちも生まれていると思います。全国的な後退も悔しい結果であります。

 そういう時だけに、私たち党機関とその長が、どんな困難にも負けない「不屈性」を発揮するとともに、選挙戦から冷静で科学的な総括と教訓を引き出し、綱領路線にたって進路を見通し、前途を開拓する「先進性」を発揮することが大切だと思います。

 お互いに、革命政党らしい「不屈性」と「先進性」を発揮し、全党の同志のみなさんを政治的に深く激励し、元気いっぱいに新しい前進をつくりだす仕事に立ち向かえるように、その責任を果たそうではありませんか。

 連休はお互いに休みをしっかりとって、連休明けから猛ダッシュし、この5月を「130%の党」をつくる新たな前進を開始した月にするために、また熱い「たたかいの5月」にしていくために、力をあわせて頑張りぬくことを訴えて、あいさつといたします。